以前デジットで買ったプッシュホンのテンキーユニット、帰ったら調べてみると書いたまま9年が経過していました。デジットもあれから移転したんですよねぇ。
かなり使い込まれた中古品です。
裏側はかなりゴツい鉄板です。測ってみたところ厚さ1.7mm程でした。
「D-60PS」というのが型番でしょうか。東芝製、古い傘のロゴがあります。
これは下辺、中央に2ピンありますね。後の説明のために左から仮に1,2としておきます。
このスイッチは動きが単純なのでここで調べておきましょう。
これはいずれかのボタンを押すと切り替わります。上がCOM、中がNC、下がNOのc.接点です。
このスイッチだけはネジで外すことができます。
この右に端子があるので3としておきます。
左辺、ここにも端子が3つあるので左から7,8,9としておきます。
さて、不明な端子が9本あるわけですが、スイッチとこれらはどう接続されているでしょう?
マイコン前提のテンキーなら3×4のマトリクス接続が一般的ですが、それなら7本あれば十分です。
仕方ないので導通チェッカで調べたところ……
- 1,2,3のいずれかを押すと5-6間が導通
- 4,5,6のいずれかを押すと4-6間が導通
- 7,8,9のいずれかを押すと1-6間が導通
- *,0,#のいずれかを押すと2-6間が導通
- 1,4,7,*のいずれかを押すと8-9間が導通
- 2,5,8,0のいずれかを押すと7-9間が導通
- 3,6,9,#のいずれかを押すと3-9間が導通
どの行が押されたか、どの列が押されたか、が独立しているんですね。マトリクスにしたければ6-9を接続すればいいのかな。
このユニット、ほとんどがリベットのようなもので組まれているので(壊さないかぎり)分解ができません。なので外から見えるかぎりで確かなことは言えないのですが、一つのボタンが複数の接点を閉じる、複数のボタンで閉じる接点がある、接点が並列になっている、を組み合わせて実現しているようです。
「ボタンと接点が一対一になったキースイッチを並べる」現代のキーボードとは全く別の世界ですね。
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