2018-09-14 23:52 — asano
以前入手したZ8613が完全ではないとわかったので調達したものです。
そのまま忘れていたのですが...
Zilog Z8682PS、ピギーバック品は入手困難なので「ROMLESS」品です。
資料ではZ8681とZ8682が併記となっており、主に次のような相違点があります。
- Z8681はプログラム・データメモリとして64kB使えるが、Z8682は62kB(先頭2kBが使えない)
- Z8681には12MHz,16MHzの高速版が存在する
- Z8682のリセット信号はTTLレベルではなく7.5Vが必要
深く考えずにZ8682を買ってしまったのですが、失敗だったかもしれません。7.5Vを用意するのはちょっと面倒です。
Z8の説明でよくメモリ空間が128kBと書かれていますが、あれはDM(Data Memory Select)というピンがあってプログラムメモリとデータメモリを分けることができるためです。それぞれ64kBまでなので自由に128kB(Z8682では62kB+62kBで124kBまで)の空間が使用できるわけではありません。またプログラムメモリへの書き込みはできないので注意が必要です。
MCS-51(8031, 8032など)もPSEN(プログラムメモリのリード)とRD(データメモリのリード)を分けることで128kBですが、やはりプログラムメモリの書換えはできません。書換えが必要な場合は両者を分けずに使用することになります。
これを128kBと称するのであれば他のプロセッサでも似たようなことはできそうです(未確認)。
- 8080はスタックのアクセスが外部回路でわかるので通常空間64kBとスタック空間64kBの計128kBとできるはず
- 8086はS3, S4で使用されているセグメントレジスタがわかるので1MB×4の4MB空間に
- MC68000系はFC0, FC1, FC2をデコードすればユーザ/スーパバイザ, コード/データがわかるので16MB×4の計64MB空間が使えます
参考文献・関連図書:
"Z8681/82 Z8 ROMless MCU Product Specification", Zilog.
80C86データシート, Intersil.
関連項目:
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