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Intel 1702A


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まさか手に入るとは思っていなかったものですが、少し前に入手しました。

Intel B1702A
IntelのB1702A、最初期のUV-EPROMです。ガラスがすりガラスになっているのと上から貼ってあるのが最近のものとは違いますね。これはCERDIPですが他に白いC1702Aもあって、本当はそっちが欲しかったのですが...

世界で最初に商品化されたUV-EPROMは1971年にIntelが発表した1702でした。容量は256×8bitの2kbitで、初めての消去可能なPROMだったはずです。

この1702Aはその改良版で、書き込み条件が若干緩和されています。

裏側
裏側には「8008」の表示がありましたから1980年製のようです。フィリピン製ですね。

ところでUV-EPROMの型番といえばどのメーカでも「27xxx」といった数字が含まれているのがほとんどですが、それもこの頃のIntelの型番の付与規則から来ているようです。

千の位 分類 備考
1 pMOS Memory 1101 pMOS SRAM(256×1bit)
1103 pMOS DRAM(1k×1bit)
1702A pMOS UV-EPROM(256×8bit)
2 nMOS Memory 2102 nMOS SRAM(1k×1bit)
2608 Factory Programmable PROM(1k×8bit)
3 Bipolar Memory 3101 Bipolar SRAM(16×4bit)
3608 Bipolar PROM(1k×8bit)
4 Microprocessor Family? 4004 MCS-4
5 CMOS Memory 5101 CMOS SRAM(256×4bit)
8 Microprocessor Family? 8251 USART
8741 UPI-41(UV-EPROM版)
百の位 分類 備考
0 Microprocessor 4040 MCS-40
8085 8-bit Microprocessor
1 RAM 2114 nMOS SRAM(1k×4bit)
8156 RAM / I/O / Timer
2 Peripheral マイクロプロセッサのペリフェラル以外にメモリサポート用も含む
8255 PPI
3208 Sense Amplifier
3 Mask ROM 8355 Mask ROM / I/O
4 Serial Memory 2405 Dynamic Recirculating Shift Register(1024bit)
6 PROM 3605 Bipolar PROM(1k×4bit)
2616 Factory Programmable ROM(2k×8bit)
7 EPROM 1702A pMOS UV-EPROM(256×8bit)
8755 UV-EPROM / I/O

下2桁は当初は開発順だったようですが、すぐに容量などがわかりやすいような付番に変えていますね。

これからするとCMOSのUV-EPROMは57xxにすべきですが、27Cxxが使われているのは「27」が定着したからでしょう。東芝のTC57xxxはこれに忠実でした。

「3」がMask ROM「7」がUV-EPROMを表すというのは日立のHD643xxxx,HD647xxxxなどに、「5」がCMOSというのも先の東芝やシャープのLH5080(LH0080 Z80 CPUのCMOS版)などに影響を与えたのかもしれません。

さて、この1702Aも使ってみたいのですがハードルはいつになく高そうです。今どき書けるライタがあるとは思えないので自作するしかないでしょうが、書き込みには47Vもの電圧が必要になります。それもVPPだけでよいのならともかく、アドレス・データなどのロジックもこの振幅で与えないといけないらしいのです。やはり動かすのは諦めるのが賢明でしょうね。

参考文献・関連図書: 
"Intel Component Data Catalog 1978", 1978, Intel.

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