2016-04-27 12:15 — asano
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2枚目の基板はCPUの載ったメイン基板です。
表側、上に2つ並んでいるのはMB74LS05、配線を少し追ってみたところLEDのセグメントドライバのようなのですがオープンコレクタだしアノードコモンのLEDなのかな、でも1枚目の桁ドライバもNPNトランジスタでGNDに引っ張っていたような気が。もしかして漏れ電流で点灯していたのか、時間のあるときに調べてみます。
その下はM5L8279P-5というキーボードディスプレイコントローラです。LED(に限りませんが)のダイナミックスキャンとキーマトリックスのスキャンをするコントローラで、LEDの方は8ビット16桁まで、キーは8x8のマトリックスと2つのシフトキーに対応し小さなFIFOも持っています。
兄弟の8251, 8254, 8255がそれぞれuPD71051, uPD71054, uPD71055となったのにuPD71079というのは作られませんでした。ただそれなりの需要はあったらしく、互換IPやそれをQFP48パッケージに入れたもの、さらにはQFPをオリジナルの40ピンDIPに変換する基板などが作られたようです。ここに載っているのも買ったときは500円前後だったと思いますが、後に秋葉原店頭で2400円の値がついていたのを見ました。
無ければソフトでスキャンすれば良いだけのデバイスなのでコストの制約の厳しい大量生産品にはあまり使われなかったのでしょう。
右上のR,D,ケミコンはリセット回路、CR時定数回路の出力を複数のデバイスで受けるという間違いを犯しています。
その下のHD74LS32はIORQ,RD,WRの処理、8279などの8080系デバイスをZ-80に接続するときの常套回路でした。
さらに下のHD74LS139Pはアドレスデコーダ。
その下の金属パッケージのCK1100AC 4000.000KHzとあるのは4MHzの水晶発信器でメインクロックです。
その下のSN74LS138Nもアドレスデコーダ、上の74LS139と合わせてメモリ空間・I/O空間のデコードをしています。
左にある40ピンのがご本尊のシャープ製のLH0080A Z80A-CPUです。「A」と付いているのは4MHz品で、上限4MHzで動かしています。DMAは不使用、割り込みはモード2を使って(あまり使われている例が無いので使ってみたかったから)います。
周りに何本かプルアップ抵抗がいます。
CPUの下の窓がついているのがUV-EPROM、写真では型番が読めませんがM5L2764Kで三菱製です。窓は紫外線による消去用のもので、完成後は遮光シールを貼るものですがこれは貼っていません。最後にROM書き換えてから25年くらいは経過しているはずですが、意外と平気なものです。ただ、簡単に消えはしませんが、ストロボなどの強い光を当てると誤動作しますので注意が必要です。よく「製品が完成したので関係者で製品を囲んで記念写真を撮ったら暴走した」などという話はありますね。
このROMだけ抜き差しを想定して丸ピンソケットを使用しています。
ROMの右のRAMに行く前に、間のケミコンが液漏れしたのかリードが錆びていますね。
さて右のHM6116LP-3はRAMです。16kbitですから2kバイトですね。
下に2つ並んでいるHM6264ASP-15もRAMでこちらは64kbitですので、上の6116と合わせて18kバイトあることになります。このHM6264も一般的なものは6116と同様に幅広タイプなのですが、これは当時珍しかった狭いタイプ。これだとソケット使わずに直付けすればROMの下に配置することも出来ます。ROMとRAMはピン配置がほぼ一緒なので手配線は楽になるでしょう。
左のLH0082A Z-80A-CTCはカウンタ・タイマで、4ch入っています。ブザーの音程も確かこれで作っていたはず。他にちょっともったいない使い方としてカウンタを1にして(入力を数えずすぐに割り込みをかける)割り込みコントローラ代わりにしていました。Z-80ファミリ以外のデバイス(ここでは8279)からモード2割り込みをかけるにはこれが一番簡単だと思います。
裏面はあまり面白いものはありません。ただ「当時のハンダ付けは下手だなぁ」としみじみ思いました。それでも30年もつんですね。
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