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Fujitsu MB89352


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SPCカードに使われていたコントローラの単体です。(SPCカードから外したものではありません)


富士通のMB89352AP SCSI Protocol Controller(SPC)、以前取り上げたWD33C93と同様にバスドライバを内蔵したSCSIコントローラです。

40ピンだったWD93C33と異なり48ピンの大きなパッケージ、どこからこの差が出るのかとデータシート見比べてみたら...

  1. 未使用ピンが4本もある
  2. CPUバスのアドレスピンが4本(WD33C93はノンマルチプレクスバスではレジスタアドレスとデータを2回でアクセスするのでアドレスピンは1本)
  3. CPUバスのデータにパリティがある(WD33C93のCPUバスのパリティはPLCC44のみ)
  4. GNDが1本多い

これで9本、代わりにWD33C93にはALEがあるので差し引き8本増でした。

CPUバスのパリティなんて無くても困らないので、あとGNDを1本減らせば42ピンになります。富士通は42ピンが好きなイメージがあるのですがなんで48ピンにしたんでしょうね?

さて、このMB89352の大きな特徴は同期転送をサポートしないこと、これはかなり大きなハンデだったと思います。どういう用途を想定していたんでしょう?

バスドライバを内蔵しない代わりに同期転送をサポートしたMB87030という姉妹品もありますが、88ピンのPGAという巨大なパッケージになります。SCSIバスの信号がドライバとの接続をしやすくするために入出力分離しているうえにデータについてはビットごとにイネーブル信号があり、さらにCPUバス側もDMA用のデータバスが分かれています。


裏側、「K4」の刻印以外はこれといった特徴は無いですね。

参考文献・関連図書: 
MB89352データシート, Fujitsu.
MB87030データシート, Fujitsu.
WD33C93Aデータシート, Western Digital.

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