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Am2900シリーズ


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今回のものはAMDのAm2900シリーズの一つAm2911です。AMD製ではなくNational Semiconductor製のIDM2911AJCになります。

IDM2911AJC
パッケージは20ピンのセラミックDIPです。資料によるとLCCのモノもあったようです。

一般にCPUのシリーズというと共通の命令セットで性能や規模の異なるもの・用途別に周辺デバイスを内蔵しているもの等を指しますが、このAm2900シリーズはまったく異なっています。CPUを構成するのに必要とされる各機能を、しかも4ビット毎に分割して、切り出したものなのです。

それも集積度やパッケージの問題でやむを得ず分割したのではなく、自由度を得るために分割しているのです。ですからマニュアルどおりに接続すれば特定の命令セットを持ったCPUが完成するといったものではありません。
あくまでも自由にCPUを設計する上で共通に必要となる部分を用意してあるだけです。命令のデコーダ等は含まれていないので自分で設計する必要があります、というか自由に設計することができます。ビット幅も(4ビット単位で)自由に選択できます。さすがにデータもアドレスも4ビットということはまず無いでしょうから複数並べて使うのが前提ですね。

そんな中でこの2911はMicroprogram Sequencers, 4-bit-Slice Address Sequencer等と呼ばれるものです。

出てきたのはこの2911が1つだけ、雑多な74SxxのTTLに混じって出てきたので福袋のような形で入手したのではないかと思います。ハムフェアで入手した可能性もありますね。
いずれにせよこれ1つではどうにもならないのでこのまま眠らせておくしかなさそうです。

似た型番にAm29000というものもありますが、こちらは一般的な完成品のCPUです。32ビットのRISCプロセッサで、プリンター等のコントローラとしてよく使われました。

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