2017-08-02 20:23 — asano
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しばらく「パーソナルなコンピュータのメモリ事情」を書いてきましたが、今日からいつもに戻ります。
STMicroelectronicsのM48T18-100MH1 Timekeeper® SRAMです。
これはRTC (Real Time Clock)とSRAMを一体化したもので、外部とは8k×8bit SRAM同等のインターフェイスになっています。ピン配置も一般的な64k SRAMとそっくりです。
末尾の8バイト(0x1FF8~0x1FFF)以外はバッテリバックアップされた普通のSRAMとして使用できます。通常は設定情報の記録などに使用されます。
RTCには末尾の8バイトを使ってアクセスします。
ところで変わった形状のパッケージですよね。どことなくHD68P05V07に似ていると思うかもしれません。
SRAMには無くてRTCに必要なものは何でしょう?
下側(裏)はこんな感じになっています。
これがM48T18の上に載るM4T28-BR12SH1です。
いろいろ書いてありますが、最後の行に「LITHIUM BATTERY」とありますね。この中にはバックアップ用のバッテリが入っています。書いてはありませんが水晶の振動子も中に入っています。
電池だけ書いてあるのは、廃棄時に外す必要があるためと思います。
下から見たところです。
M48T18と接続するための金色のピンが4本、電池と水晶で2本ずつですね。写真左側のピンの間の突起は逆挿し防止用です。固定は4つのツメで引っ掛ける形になります。
穴を見ると後から樹脂を流し込んだように見えます。
2つに分けれていることには次のようなメリットがあります。
- 基板実装時のリフローで電池が熱の影響を受けない
- 半導体チップと電池・水晶で製造時の処理を別にできる
- 電池部分を交換できる
- 廃棄時に電池を分離できる
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