2018-02-21 23:48 — asano
カテゴリー:
今日は愛宕山のNHK放送博物館に行ってみました。
銀座線の虎ノ門駅から歩いていくことにしました。愛宕神社の参道を入っていくとかなりの勾配があり、「愛宕山」の名前の通りちょっとした山であるのがわかります。当初はここから電波を送信していたのですから、高い場所を選んだのは当然でしょう。
入り口を入ると放送機器の展示があります。
これはアイコノスコープと呼ばれる初期の撮像管です。いまではCCDやCMOSイメージセンサなど半導体センサが主流ですが、以前はこのような真空管が用いられていました。
左側の太い円筒部の中の板が撮像面です。右の細長い部分から電子線で走査し、その時の電流から画素を読み取ります。
これは電池式3球レフレックスラジオ、これで電池式なのですから驚きですね。
使われている真空管は「ナス管」と呼ばれているもの、2本見えていますが3本目は右奥のコイルの陰にあります。
レフレックスというのは増幅器の出力を検波して入力に戻してやることで1つの増幅器を高周波増幅と低周波増幅に2度使う方式のことです。部品(特に真空管やトランジスタといった能動部品)を減らすことが出来るので、真空管時代には重宝されました。トランジスタになっても初心者向けのキットなどではよく見かけました。私が初めて作ったキットもそうだったと思います。
中央の黒い円盤の裏には懐かしいスパイダーコイルが見えます。ラジオのキットなどでは80年代くらいまで普通にありましたが、今でもあるのでしょうか。紙などでヒトデのような腕が放射状に伸びた形状を作ります。腕の本数は奇数にし、腕を縫うように線を巻いていくのです。腕を奇数にするのは1周ごとに逆になるようにするためです。
こんなものも展示されていました。昔NHK教育テレビで放送されていた「できるかな」の「ゴン太くん」です。
私の工作好きの原点かもしれません。
平日の昼間学校に行っている間の放送だったのでなかなか見られませんでしたが、授業中に見せてくれることもあったような気がします。まだ家庭にビデオデッキなど無かった頃です。学校にはベータのがあったかな、コード付きのリモコンだったと記憶しています。
他にも64年の東京オリンピックで使ったカメラとか、アナログハイビジョンカメラ、各種ラジオ・テレビ、玉音放送盤など面白いものがたくさんあったのですが、撮影禁止のエリアが多くて残念です。
出たところには送信用のアンテナがありました。これは2001年まで福井放送局足羽山放送所で使われていたものとのことです。
Add new comment