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ノウハウ・テクニック

MC68010の判別(補足)

今回はブレーク処理についての予定でしたが、MC68010の判別で書き足らなかったことがいくつかありますのでそちらを書くことにします。

MC68008の判別

MC68008の判別もできないか考えたのですが...

  1. ソフトウェア的にはMC68000からの命令等の追加・変更はありません
  2. 最初MC68008は8ビットバスなので奇数番地からのワードアクセスで判別できるのではないかと思ったのですが、データシートによると奇数アドレスからのワード・ロングワードアクセスはアドレスエラー例外を発生するとあるのでこれで判別はできません。
  3. プリフェッチキューあたりに相違があるかもしれませんがデータシートからはよくわかりませんでした。実機が試せるようになったら見てみたいところではあります。

MC68010の判別は例外処理に必要なのに対し、MC68008の判別はどうしても必要というわけではありません。3.を試すにしても優先度はかなり低いですね。

MC68010の判別

SH7045ボードへのUniversal Monitorの移植に着手したのですが、その前にMC68000系で動くようになっていますのでそのあたりの話を何回かに分けて書こうと思います。

MC68000自体は30年ほど前にいじっていて(だから未経験のプロセッサを優先して後回しになっていました)サクサク書いていたのですが、これまで書いたことがなかったのがプロセッサの識別です。

当時からMC68010は載せていましたがモニタは専用にアセンブルしていました。

N BASIC上で動く簡易クロスアセンブラを使用していたので条件アセンブルなどはできずソースを別個に管理していたように記憶しています。

ですからMPUを載せかえる時はROMも一緒に交換です。

今回は基本部分がすんなり動作したので識別ルーチンに挑戦することにします。

識別の原理はもちろんプロセッサによる挙動の違いを検出するわけですが、これにはいくつかのパターンがあります。

Z80のRレジスタについて

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Universal MonitorのZ80版にR(egister)コマンド実装していてRレジスタの挙動について誤解していたことがわかりました。そこで今回はZ80のRレジスタについて書いてみることにします。

今さら役に立つ機会なんて無いでしょうけどね。

これまでのRレジスタについての理解はざっとこんなところでした。

  1. リフレッシュアドレスは7ビットなので7ビットのレジスタ(最上位ビットは常に0)
  2. 1命令実行のたびにインクリメントされる
  3. LD A,R, LD R,A命令で値の出し入れができる

はっきり言ってあまり使い道はありません。ゲームなどの簡易乱数発生器として使うか、プロテクトのチェッカルーチンで解析妨害のために使うくらいしか思いつきません。あとは同じ値を代入し続けてソフト的にリフレッシュ動作を不全にするくらいでしょうか。

普通なら無かったことにしても構わないレジスタなのですが...

GAL動かしてみた 第3回:GAL内部とオープンドレインの制約

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前回予告したようにGAL16V8でオープンドレイン出力を実現するときの制約について書いてみます。

これ説明するためにはGAL16V8の内部構成の知識がある程度必要です。そこでデータシート記載のブロック図を見てみます。
GAL16V8 Functional Block Diagram (part)
同等の回路が並んでいるのでこれは一部分、全体の約1/3ほどです。

[UniMon] RP2A03判別 と Lコマンド追加

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先日のRP2A03ボードによってRP2A03判別ルーチンの確認ができたのでここに記しておきます。

まず判別するためには両者の違いを利用することになりますが、簡単なのはRP2A03で削除されている10進演算機能の有無を使う方法です。

他にも内蔵のAudio Processing Unit(APU)などのレジスタを参照する方法も考えられなくは無いですが、RP2A03以外では何がつながっているかわからず、誤判別や思わぬ副作用の原因になるかもしれません。

それではソースコードです。

[UniMon] レジスタ命令の内側(その3)

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最後となる今回は「3. メモリに退避されている内容をレジスタに戻しユーザプログラムに制御を渡す」です。

コマンドで値を変更したらその状態でユーザプログラムを実行できなくては意味がありません。

要はレジスタに値を設定して目的の番地にブランチすれば良いだけなのですが、すでに設定済みのレジスタを壊さないようにしなくてはいけないので進むにつれ制約が増えていきます。

比較的多くのプロセッサで使える手は、「スタックに積んでおいてPOP,...,POP,RET」です。ちょうど1回目の逆です。

スタックを使った割り込みに対応しているプロセッサなら大抵これが使えます。

割り込み時にはレジスタの状態を元に戻す必要があるからです。スタックが専用空間にあって自由にアクセスできないなど使えないプロセッサもありますが...

MC6800を例に見てみましょう。

[UniMon] レジスタ命令の内側(その2)

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前回は「ユーザプログラムからモニタに制御が渡ったときにレジスタ内容をメモリに退避する」でしたので、今回は「2. メモリに退避されている値を表示・変更する」についてです。

レジスタ内容をメモリに退避するのはプロセッサ固有の書き方が必要でしたが、すでにメモリ上にある値を表示・変更するだけであれば特殊なプログラミングは必要ありません。とはいえレジスタの名称や個数はプロセッサ毎に異なりますからそれなりの工夫は要ります。

まず全レジスタの一覧表示は簡単です。ループとテーブルで書いてもいいのですが、レジスタ数が少ないうちは「レジスタ名を表示・メモリから値をロード・16進表示」を必要数分並べてしまっても大したことはありません。

レジスタの変更はそうはいきませんので、以下のようなテーブルを用意しました。

[UniMon] レジスタ命令の内側(その1)

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MC6800に続いて6502, MC6809についてもレジスタ命令を追加しましたので、その内側について書いてみたいと思います。

さて、レジスタ命令とはレジスタの値を表示・変更する機能なわけですが、CPUがある瞬間に実行できるプログラムは1つですからユーザプログラム実行中はモニタプログラムは実行できません。モニタプログラム自身の動作にもレジスタは必要です。

ではどうするか?

モニタプログラムには次の3つの機能が必要になります。

ASに新CPU対応を(その4)

モニタも動いてこれまでに実装済みのMN1610命令に問題無いことがわかり、時間にも余裕が出てきたので、残りのMN1613拡張命令も一気に実装してしまいました。

MN1613で追加された命令にはパースの面倒なアドレッシングなどは無く、命令の数が多いだけの単純作業に近かったですね。

一段落したので現時点のファイル(asl-patch-20191120.tar_.gz)を添付しておきます。

ビルド方法

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