以前から気になっていた、1ビットCPUと呼ばれることもある、MC14500をeBayで見かけたので買ってみました。
ONセミコンダクタのMC14500BCP、2023年製でしょうか。
ん、MC14500って最近まで作っていたっけ? そもそもONセミコンダクタになるよりはるか昔にディスコンになっていたはずです。
表面をよく見てみると削っているように見えますね。
どうやらリマーク品を掴まされてしまったようです。
eBayで探してみるとMC14500は他にも見つかりましたが、ここなら安心と言えるような出品は見当たりません。また一か八かで買ってみるしかないのか?
これまで国内には無いだろうと探していなかったのですが、念のために国内でも探してみたら…… なんだ、国内にもあるじゃないか、というわけで買ってみました。元々が安いデバイスなこともあり価格も大したことはありませんでした。
Motorola MC14500BCP、1990年製です。
最初から国内で探せばよかった。
さて、このMC14500ですが、これだけで完成されたCPUというわけではありません。機能としては以下のようなものだけです。
- クロック回路
- 命令デコーダ
- 1ビットのレジスタ
- 1ビットの論理演算器
命令をどのアドレスからフェッチするかのカウンタは外部で用意しなくてはいけませんし、Jump命令をデコードしてもJMP Flagという信号が出てくるだけなので上記カウンタに何をロードするかも外部で用意する必要があります。
命令デコーダは4ビットなので、例えば命令幅は12ビットにしてJMP Flagで残り8ビット分をプログラムカウンタに代入すれば256×12bitのプログラムメモリを扱うことができます。
単純に代入せず加算するようにすれば相対ジャンプも実現できます。
どことなくF3850に似ている気もしますが、あれよりはるかに自由度があるというか、自分で用意しないといけないものが多数あります。
あまり複雑なことをさせるなら一般のマイクロプロセッサを使った方が簡単ですから、CPUとしてよりちょっとややこしいが遅くても良い論理回路として使うのが正解な気がしますね。
これが使われていた頃はどんな用途が多かったんだろう……
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