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表面実装部品取り外しキット


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これ随分前に買ったまま使う機会も無く埋もれていました。

表面実装部品取り外しキット
サンハヤトの「表面実装部品取り外しキット」、ハンダゴテだけで部品を取り外すことができるというものです。発売された時に面白そうと買ったのですが、結局使う機会が無いまま今に至ります。

プリント基板から部品を外す時の課題は1本ずつ処理するのが困難なことです。リード付きのC,R類やダイオードなどでしたら1本ずつ外すこともできるでしょうが、多くの部品はそういうわけには行きませんのでさまざまな方法が考えられています。

  • 部品を再利用しないなら足を全部切ってしまい、残った足は1本ずつ処理する。
    足が無かったり切れないと駄目ですし、無理に切るとパターンを痛める可能性もあります。
  • スッポンや吸い取り線を使って足を抜かずに基板との接合を1本ずつ外していく。
    取り付けの逆を行なうわけですが、片面基板ならともかくスルーホール基板では手間がかかります。もちろん表面実装では使えません。
  • すべての足のハンダを同時に溶かせるような特殊なハンダゴテを使う。
    DIP用に「コ」の字のコテ先などがありましたが、ピン数ごとにコテ先を換えないといけなかったり、容量の大きなハンダゴテが必要になるなど揃えるのが大変です。
  • ホットエアーでまとめて溶かす。
    QFP等に合わせて多数のノズルが付いたものがありましたが、上と同様に種類を揃える必要があります。ノズル1つでもハンダゴテよりは広範囲をまとめて溶かせるので慣れれば何とかなります。欠点はヒートガンなどが必要なことと、外す部品の周囲に影響が出やすいことですね。

どれも特殊な道具が必要だったり使える状況が限られてしまいます。

そこで登場したのがこのキットです。基本方針は一度溶けたハンダが固まらなければいい、というものです。低融点の専用ハンダを足して既存のハンダと合金にさせることで融点を下げます。すると固まるまでの時間が延びますから、順に溶かしていき最初のところが固まる前に全部を溶かすことができるようになるというわけです。

これ家では使わなかったのですが、勤務先では鉛フリータイプのをよく使いました。名前に「表面実装部品」とついていますが、DIPなどに使っても便利でしたね。

注意点は外した後に基板や部品に付いたハンダをしっかり取り除くこと、接合用のハンダとしての特性は期待できないはずだからです。


Comments

ちょうど外したいSOPがあったので使ってみましたが、普通に使えました。
少なくとも10年以上は経っているはずの代物です。

曲げようとするとポキポキ折れるのはそういうものです。

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