2019-03-16 23:57 — asano
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今度のものは初期のDSP(Digital Signal Processor)です。
NEC製のμPD77P20D、μPD7720AのマスクROMをUV-EPROMに置き換えたものです。
元になったμPD7720は1980年の発表と古いものですが、入手したこれは1995年製と比較的新しいものでした。NECロゴも新しいものになっています。
今では汎用プロセッサを用いて音声信号の処理を行なうことは簡単ですが、1980年頃のプロセッサでリアルタイムの音声処理を行なうことは容易なことではありませんでした。そこで汎用性を犠牲にして音声などの信号処理に特化したプロセッサが作られました。それがDSPです。
このプロセッサは1命令を240nsで実行しますが、この1命令で16×16ビットの乗算が可能です。同時にポインタの変更やレジスタ間のデータ転送もできるようです。
メモリ空間はプログラムROM・データROM・データRAMの3つがありそれぞれ独立したハーバード・アーキテクチャとなっています。汎用プロセッサを見慣れた目には奇妙に映りますね。
プログラムROMは512×23bit構成となっています。幅が23ビットと広いのは1命令が複雑なため(もちろん命令は23ビット固定長)です。信号処理部のみを実行してそれ以外は汎用プロセッサと組み合わせる前提だからでしょう、512命令分しかありません。
データROMも510×13bitと半端なものになっています。これはフィルタの係数などを入れるためのものです。
データRAMは128×16bitあります。
このROMの幅が広いことがROM外付けではなく内蔵するしかなかった原因の一つでしょう。240nsで読まなくてはなりませんから8ビットのROM を複数回読むわけにはいきませんし、おそらくプログラムとデータROMを共用することもできないはずです。仮にアドレスとデータをマルチプレクスしたとしてもピン数が足りないでしょう。
動かすためにはROMの書き込み回路を作らなくてはなりません。幸いデータシートには書き込み方法が載っていますし、そう難しいわけでもなさそうです。
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私のところにも、なぜかこのチップがあります。DSPでしたか
私のところにも、なぜかこのチップがあります。DSPでしたか。ROMライターから作らないと動かせないですね。
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