2019-08-06 23:48 — asano
カテゴリー:
これも探し物中に見つけました。
ICではなくて厚膜レジスタネットワーク、いわゆる集合抵抗です。「9103」とあるので1991年製のようです。
このようなDIP型だと向かい合うピンの間に抵抗が入っているタイプが一般的ですが、違うタイプも存在します。
SIP型だと1ピンがCOMMONになっていて、5ピンで4素子か9ピンで8素子のものが多いです。プルアップ/プルダウンに使いやすいタイプですね。
8ピンで4素子の独立タイプやもっと複雑なものもカタログにはありますがめったに見かけません。
8ピンで4素子の独立タイプやもっと複雑なものもカタログにはありますがめったに見かけません。
SIP同様に16ピンで15素子などというのもありますが、これは16ピンで28素子というタイプです。ピン数より素子数が多いとはどういうことと思うかもしれませんが、それはこういうことです。
ピン数 = 14 + 2 = 16
素子数 = 14 × 2 = 28
データシートの図は以下のようになっています。
COMMONが2つ(16ピンと8ピン)あってプルアップとプルダウンが同時にできるようになっています。16ピンを5V, 8ピンをGNDに接続すると、プルアップ側のR1 = 220Ω, プルダウン側のR2 = 330Ωとなります。
どこかで見たような値ですね。
そう、SCSIのターミネータの値です。
以前これの姉妹デバイスが出てきました。14ピン24素子の899-5-R220/330がD3841に使われていました。8ビットのSCSIでは信号線は18本なので24素子(12本分)を2つ使っています。6本分余ってもったいないですがこれより少ないのは無いので仕方ありません。
16ビットのSCSIでは27本なのでこの28素子のもの2つで丁度よい(1本余り)ことになります。
抵抗値が2つありますが特定の組み合わせしか用意されていないので品種は多くありません。データシートに記載されているのは7種類だけです。
裏のセラミック板には穴があって樹脂で埋められています。
参考文献・関連図書:
Model 898・899データシート, BI technologies.
関連項目:
Add new comment