2016-10-11 23:05 — asano
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これはIDE (P-ATA)のドライブをSCSIバスに接続する変換アダプタです。
どちらが表側なのかよくわからないので、こちらを「ケーブル側」と呼ぶことにします。
写真右上の50ピンのコネクタがSCSIケーブルを接続するコネクタ、ワイドではありません。
右下の4ピンは(この基板のための)電源コネクタですね。この基板からドライブに電源供給はしないので、ドライブにも電源ケーブルを接続する必要があり、場合によっては分岐が必要になりますね。
左端のジャンパピンはSCSI IDやターミネータのOn/Offを切り替えるためのものと思われますが、資料が未発見のため詳細は不明です。
隣のHD6413004F16 (H8/3004)は日立のH8 CPU、調べたところこの3004にはROM内蔵のものはありません。
次のIDSC20-A (本当にこれが型番なのか不明)がメインの変換チップと思われます。資料が手に入らないため詳細は不明で、前述のCPUの役割がどこまでなのかもわかりません。
AM28F010は1Mbit (128kB)のFlash ROM、H8/3004のファームウェアと思われます。容量が大きすぎる気もしますが、1Mbit未満のFlash ROM (でCPUバスに直結できるもの)は見かけないので、空きが多いのではないでしょうか。
ROMと電源コネクタの間にあるDS21T05はSCSIターミネータですね。
反対の「ドライブ側」にはドライブのIDEコネクタに挿す40ピンのコネクタがいます。両側の切り欠きはドライブの電源コネクタ等を避けるためでしょうか。細長い基板の形状から5インチの光学ドライブを想定しているように思います。
右端にはケーブル側と同じくSCSIターミネータのDS21T05がいます。
一時期HDDはIDEとSCSIのものが並存していました。I/Fによって型番の一部が異なるだけでほぼ同性能のものがあり、好きに選べたものです。価格もSCSIの方が少し高いだけでした。
それが4GB(TBではない)の頃でしょうか価格差が開きはじめ、またIDEのほうに次々と大容量のものが出て、SCSIのHDDを選ぶことは現実的ではなくなっていきました。光学ドライブも同様にSCSIのものが選びにくくなりました。
このような変換ボードを見かけるようになったのはそんな頃でしょうか。
普通にPCを使っている人はこんなボードを使うより素直にIDEで接続する方が色々な意味でメリットが大きいのですが、MacintoshやUNIXワークステーションのようにIDEポートの無いマシンを使っている人を中心に使われました。
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