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Ascendのジャンクボード


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入手経路を思い出せない謎のボードが出てきました。

Ascendの謎のボード
シルクで「ASCEND」とあることからネットワーク・通信機器を製造していたAscend Communicationsのボードと思われます。AUIコネクタやパルストランスが見えるのでネットワーク機器でしょう。

コネクタ部分
何のコネクタがあるか見ればボードの素性がわかると思ったのでコネクタ部分をアップにしてみました。
左端のPOWERはACアダプタでしょうか。これを見ると家庭用機器の可能性が高まるのですが...
次はD-Sub 9pinのCONTROL、これは設定用のシリアルポートではないかと思います。
その隣はAUI (これは10Base-5でしょう)とUTP (10Base-T)のETHERNETのコネクタです。AUIの存在は上のACアダプタからの推定とあわないのですが、実際はどうなのでしょう?
さらにPHONE 1, PHONE 2, ISDNとモジュラーコネクタが並びます。

ネットワークがあってISDNがあるということはISDNルータですね。PHONE 1, PHONE 2はアナログ機器を接続できるはずです。

基板 表面
左下にはレギュレータやL,C類が並んでいて電源回路を構成しています。
9ピンコネクタのすぐ上にはMC1489DとMC1488Dがいます。これらはMAX232が普及する前によく使われたシリアル(232)のレベルコンバータです。ということはシリアルポートだろうという推測はあっています。
左上端のMC68302FC16CはIntegrated Multiprotocol Processorと呼ばれる石でMC68000コアに各種周辺機能(とりわけシリアル機能が強化されています)を集積しています。通信機器用に設計されたものですので、ISDNルータは最も得意とするところでしょう。これはその16MHz版ですね。
その右上にはE28F008SA (1M×8bit FlashFile™ MEMORY)とAM27C1024-150JC (64k×16bit OTP EPROM)の2つのROMが搭載されています。どちらもCPUバスに直結可能ですが、16bit幅で書き換えのできない27C1024がファームウェア用で28F008の方はファイルシステム的に使っていたのではないかと思います。MC68302のバスは8bit/16bit選択可能ですが、16bitのROMがあることからも16bitモードで使われていたはず。
下に2つあるMCM54800AJ70は512k×8bit CMOS Dynamic RAM、MC68302はDRAMコントローラも内蔵しています。
右側にはALTERAのEPM7032LC44-15も2ついます。これらは小規模なCPLDです。用途は不明です。改修の跡がありますね。
下にいるちょっと場違いな感のあるDIPのTCM129C13ANは調べたところCombined Single-Chip PCM CODEC and Filterとのことで、PHONE 1, PHONE 2のアナログ端末用でしょうか。
右端のPEB2086Nも馴染みが無いので調べたらISDN Subscriber Access Controllerとのこと、馴染みが無いわけです。

中央の穴の左下にはDP83902、これはNICですね。
穴の右下にはOMRONのリレー、電話回線がらみの機器には今でもよく見られます。
電話・ネットワーク機器にはトランスもつき物で、このボードでもBel, VALOR, Pulseと3社のものが使われています。

ということで搭載している部品からもISDNルータであることはまず間違いないでしょう。


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