2017-01-21 15:49 — asano
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前回はドライブを外すところまでいったので、今回は外した部品をみていきましょう。
外したドライブの上面です。
中央やや左のEリングのところはスピンドルの軸です。モータは反対側にあり、ディスクを入れてレバーを閉じると円盤を両側から挟んで固定するようになっています。この挟むときに芯出しに失敗すると穴付近がワカメ状になってしまい、最悪の場合は使用不能になってしまいます。モータが停止中に行うとリスクが高まるということで、電源を切った状態でディスクをセットしてはいけないと言われていました。
中央やや右のシールド板のところにヘッドがあります。
右下の「TEAC」のラベルの貼ってあるのはヘッドを移動させるステッピングモータです。
モータの左にはレバーを開いたときにディスクを飛び出させる機構があります。後年のドライブではコストダウンのためか省略されることも多かったですね。
右上はヘッドをロード(円盤に密着)するためのソレノイドになります。これも常時密着させることで省略するようになりました。
右側はスピンドルのモータ、茶色い基板はモータの速度制御のためのもの。
左側基板のジャンパピンを見るとDS1 (Drive Select 1)に設定されているので、これは下側(2)のドライブですね。もう一方のドライブはDS0に設定されていました。
ドライブ背面には2つのラベルがありました。
ドライブはTEAC製なので右側のTEACのラベルが元々のもので、左のNECラベルはPC-9801の部品・ユニットとしてのものでしょう。シリアル番号(S/N)は同じものを使っています。
型番は「FD-55F-03-U」、両面・96tpiのいわゆる2DDのドライブです。
本体左側手前(フロントの機種名表示のすぐ裏付近)に挿さっていた基板、ハンダ面を内側にして2枚が向き合っていたうちの1枚です。
左の列はHN613256PC44~HN613256PC47まで、HN613256は256kbitのマスクROMです。これらはJIS第1水準の漢字ROMではないかと思います。PC-9801Fは第1水準を標準搭載して第2水準と拡張漢字はオプションでしたが、ここに6つあるソケットはそのオプション増設用でしょう。
中央のμPD4016CX-20は2k×8bitのSRAM、ユーザー文字用でしょうか。PC-9801シリーズはテキスト画面に漢字表示できる、つまりハードウェアで漢字表示しているのでこのようなRAMが必要になるのです。
右上の2つのD27128は何でしょう?
3つの40ピンのICはゲートアレイ等のカスタムで詳細不明です。
こっちにもμPD4016CX-20がいますね。テキストVRAMの可能性もありますね。先ほどユーザー文字用かと書いたのは早計だったかもしれません。
右上のμPB8216Dは双方向バスドライバのようです。型番から8284 (8086用のクロックジェネレータ)や8288 (8086用のバスコントローラ)などの仲間かと調べてみたら単なるバスドライバだったという。
次回はメイン基板を予定しています。
2022-03-19 追記:
μPD27128×2はいわゆる「98文字」のようです。(「漢字ROM博物館」より)
3つあるμPD4016CX-20は、1枚目のROM基板中央のものがユーザ定義文字用、2枚目に2つ並んでいるのがテキストVRAMの上位バイトと思われます。
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