2017-01-20 11:31 — asano
分解編をお送りしますが、まずは拡張スロットのボードからです。
下2列の左側にはμPD4164C-2 64k×1bit DRAMが18個でパリティ付きの128kBのRAMです。
下から3列目・4列目はμPD4164D-2で同じく64k×1bit DRAMのセラミックパッケージ品、こちらはソケットに入っています。
右下のDL701はディレーラインでしょうか。メーカ製のメモリボードでもDRAMのタイミング生成には遅延回路等が当たり前のように使われていました。
このボードはPC-9801-02系の128kB増設RAMボードにもう128kB分追加されたものと思われます。
裏面、左右下にある白いものはボードをスロットから抜くためのもの。本体のカバーを開けなくても拡張ボードを抜き差しできるのは今のPCと比べてもよくできていました。
下2列のDRAMはTI製の4164-2NLですがμPD4164と同じもの、増設部分はプラスチックパッケージのμPD4164C-2です。
右上のジャンパピンの設定が異なっているのはメモリアドレスの設定だからでしょう。本体と2枚のボードでメインメモリは上限の640kBとなります。
それでは本体の分解、いきましょう。
トップカバーを開けたところです。
右側の細長いものは電源ユニットですね。
中央手前にはフロッピーディスクドライブが2台重ねて入っています。PC-80S31KやPC-8801mk2などの2Dではドライブごとにケーブルが接続されていましたが、2つのドライブと背面の増設用コネクタは1本のケーブルに接続されています。ただケーブルの始点が宙ぶらりんになっていますね。ここにあったはずのFDCボードが抜かれています。
左奥は拡張スロット、先の増設RAMボードが見えています。
左手前には何かのボードが2枚見えています。
リアパネルを外し、電源・拡張スロットを外したところです。
右側奥に見えている紫と金色のは浮動小数点プロセッサでしょうか。
この後フロッピーディスクドライブを外すわけですが、ちょっと手間取ってしまいました。このまま枠ごと手前(背面側)に抜ければよいのですが、そうはいきません。フロントパネルの中にネジでもあるのかとフロント側もバラしてみたのですが、何もありません。
正解はドライブを1つずつフロント側に抜くのです。上のドライブは普通にネジを外せば抜くことができます。下のドライブはそれらしいネジが見当たりません。写真左側の小さな板金を外したところピンのようなものがついていて、ドライブのネジ穴に嵌ってドライブの前後方向の動きを規制していました。
ドライブを外してしまえば枠は簡単に外せます。
つづく
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