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重力スイッチ


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ある意味とても厄介な部品を見つけてしまいました。


これ何だかわかりますか?
装置の設置向きを知ったり転倒を検知するためのスイッチ(センサ)です。現在だとMEMSの加速度センサで角度までわかりますが、これは足が真下を向いているとONで、ある程度以上傾くとOFFになるという単純なものです。単純な分マイコンなども必要なく、また動作が確実なので広く使われていました。
ちなみにこれは金属ケースに入っていますが、一般的にはガラス製のものが多いと思います。

さて何が「厄介」なのかというと、その構造というか使われている材料が問題です。開けたことはないので想像ですが次のような構造になっているはずです。

逆Uの字の部分が金属のケース、下に突き出している四角がピン(足)、緑が絶縁体です。ケースとピンの間がスイッチになっており、ピンが下にあれば赤を通して電流が流れ、傾けたり逆さにすると赤が重力でピンから離れてOFFになるという仕掛けです。ガラス製の場合はピンが2本ありその間がスイッチになります。
さてこの赤が何なのか、実は水銀がそのまま入れてあるのです。振ってみると手応えからかなりの量が入っているように思えますね。
固体の金属球などでは表面の酸化などによる接触不良が心配、水溶液などでは抵抗が大きいし電流による電気分解も気にしないといけない、ということで水銀は優秀な材料だったのでしょう、環境問題を除いては。

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