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AMD Am29F400B


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もう掘りつくしたと思ってもいろいろ出てくる... ペースは落ちていますけど。

Am29F400BB-60SC
AMD製のFlash ROM、4Mbit(512k×8bitまたは256k×16Bit)のAm29F400BB-60SCです。

現物のマーキングは「AM」ですが、データシート上は「Am」となっていますね。Am29F400ABというのも存在するので、最初の「B」改良によって付加されたサフィックスでしょう。

次の「B」はBottom Bootを表しており、他に「T」:Top Bootというのもあります。Flash ROMというのは消去はセクタ単位で行なう必要があるのですが、このセクタの構成が主に3種類あります。例えば64kBのセクタが8つのように均一なもの、アドレスの小さい側が細分されているもの(Bottom Boot)、アドレスの大きい側が細分されているもの(Top Boot)です。
Flash ROM搭載の機器はファームウェアのアップデートを可能にする場合がありますが、全体を書き換えるのにはリスクがあります。

古いファームウェアの消去を始めてから新しいファームウェアの書き込みを終わるまでの間に電源が切れる等すると起動しなくなります。こうなると再書き込みもできないので手詰まりです。開発中はJTAG ICE等で復旧する手もありますが、ユーザのところで発生するとお手上げになります。

よく使われる手はファームウェアをアップデート動作に必要な部分とその他に分け、前者は書き換えないようにすることです。書換えに失敗しても前者は残っているので再度書換えを行うことで復旧が可能です。この前者を「ブート領域」などと呼びます。
このブート領域は一般的に小さなプログラムなので、あまり大きなセクタは必要ありません。またCPUが最初に実行するコードなので、CPUによって置き場所が決まってきます。そこでMC68000やSH3など0番地付近から起動するCPUにはBottom Boot品を、Intel x86などにはTop Boot品というように使い分けたのです。
最近はブート領域といえどもOSを使ったりしてサイズも大きくなりましたし、ROM容量に余裕があれば大きなセクタを割り当てても問題ないので、均一のものも多いと思います。

「60」はアクセスタイムです。

「S」はパッケージでSOPを表します。このAm29F400Bには他に「E」「F」があり、これらはTSOPになります。「E」と「F」の違いは「F」がリバースタイプ(ピン配置がミラー)になっていることで、基板の両面に並べる時にパターン設計が楽になります。

「C」は動作温度範囲が0°C~70°Cを表します。

私はなるべくこのような表面実装品は避けているのですが、最近のデバイスにはDIPやPGAが無いことが多いので仕方ありませんね。


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