2017-12-08 23:17 — asano
依佐美送信所記念館というところに行ってきました。
東海道線の野田新町駅から約1.5kmにあった無線通信所の記念館、当時の機器類が保存されています。
この送信所はヨーロッパ等との長波無線通信のために昭和4年に建設されました。戦後は米軍に接収され潜水艦との通信に使用され、平成6年に返還されました。ほとんどの施設は撤去されましたが、その一部がここに保存されているのです。
誘導電動機と直流発電機を直結したこれは直流電源装置です。
シリコン整流器などなかった時代の一般的な方法でした。京都鉄道博物館の回転変流機なども類似の機器です。
これは直流電動機と高周波発電機です。
なんと搬送波も発振回路ではなく発電機で生成しています。この発電機で5.814kHzを作っています。
最初の誘導電動機で直接高周波発電機を駆動しても良さそうですが、それでは周波数の安定化ができないためこうなっています。
これは周波数三倍器、高周波発電機で作られた5.814kHzを17.442kHzに変換して搬送波を得ます。
わざと歪ませて高調波を取り出すという原理は現代の逓倍器と一緒ですが、大電力なのでこんな大きな装置になっています。
鉄塔は一部のみが保存されています。
中央は下部25m分、右にあるのは頂上部分です。元々の高さは250mだったので1/10になっていますが、それでも左に見える記念館と比べてその巨大さがわかると思います。それが8基もあったわけですから驚きですね。
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