2018-02-26 22:07 — asano
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過去に製作したROMライタは2764,27128専用でした。多くのデバイスに対応したものも計画したことはありますが、電源(特に電圧の高いVPP)とロジックの切り替えなど面倒が多く実際の製作にはいたっていません。そんな中で先日取り上げたTL866Aがどうなっているか興味が湧いてきたので開けてみました。
隠しネジやツメなどは無くカバーは簡単に外れます。
基板は2枚構成で、上の基板にソケット、下がコントローラになっています。下基板に大型のコイルが見えているのでVPPなどを作るDC-DCコンバータも下基板にあるはずです。
両基板の間を見るために分離したいところですが、以下の2点によりちょっと厄介です。
- GNDと思われるピンが2本直接ハンダ付けされている
- LEDが下基板にハンダ付けされているが、上基板の穴が小さくて頭が通らない
これまでの「分解編」は再組み立てを前提とするものの、最悪壊しても構わないというスタンスで行なったものがほとんどでした。しかし今回のものは今後も使うつもりなので無理はしないことにします。
幸い基板の間にはICはなさそうです。
上基板のソケットの周りには74HC373Dが並んでいます。これはDラッチで各ピンのロジックドライブ用の出力ポートでしょうか。
ソケットの奥および裏面にはトランジスタが大量にあり、電源供給用ではないかと思われます。ダイオードは最初ロジック側へ高い電圧が流れ込まないためかと思ったのですが、トランジスタに直列に繋がっているようで見ただけではわからなくなってきました。
ZIFソケットは直付けとなっていました。これは本来消耗品で高級機では交換可能になっていることもあるのですが、さすがにこんな格安機にそれを期待してはいけませんね。
これは下基板の裏側です。表側には多数のトランジスタとコイル・ケミコンが並んでいます。あとはマイコン用と思われる水晶がいます。
それでは裏側を見ていきましょう。
左下のAMS1117はレギュレータ、HDMI2AVにも使われていました。T33とあるので3.3Vでしょう。
その右のQFPはマーキングが削られていますが、現物をよく見るとMicrochipのPICであることがわかります。右側に丸いロゴがありますね。残念ながらそれ以上の型番は判読できません。
ここにも74HC373Dがあります。横にある74HC164DはSerial-In, Parallel-Outのシフトレジスタ、出力がそのまま74HC373Dに繋がっているのでマイコンのピン節約策でしょうか。
基板上部に2つある8ピンのICはMC34063はスイッチングレギュレータ、前に取り上げたTL497と似たようなものです。一つは書き込み用のVPPを作るため、もう一つはVDDを変化させるためと思われます。書き込みソフトのUIでも書き込み時とベリファイ時のVDDをそれぞれ3.30, 4.00, 4.50, 5.00, 5.50, 6.25Vから選べるようになっていますから。
右側には大量のダイオードが並んでいます。シルクに「D100-139」とあることから40個、ソケットのピン数と同じですね。
ざっと見てきましたが、知りたかった電源とロジックの切り替えはまだよくわかりません。これ以上は切り替えの複雑そうなピンの部分だけでも回路図を起こさないとだめそうです。導通チェッカの出番かもしれませんね。
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