2019-07-03 23:34 — asano
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前からずっと探していたモノを遂に入手できました。
Panafacom MN1613A、初期の16ビットマイコンです。
このシリーズはどれも入手困難なので贅沢は言えないのですが、一応MN1611かMN1613を優先して探していました。
まずMN1610は+12V, +5V, -3Vの3電源、MN1610Aも+5V, -3Vの2電源を要求します。MN1613AはMN1613とピン数が異なる上にデータシートが見当たらず、半導体コレクション展示会場くらいしか情報がありません。MN1617も資料が無い上にパッケージがQFPしかありません。
以前ディスコン半導体を扱う商社にこの両者の見積もりを依頼したこともあるのですが、価格以前に入手不能との回答でした。
そうこうしているうちに偶然eBayでMN1613Aを発見したので(資料に不安はありますが)あわてて注文したのでした。
発注後データシートを読み直していてMN1611でなくて良かったと気づきました。MN1610は21V振幅の2相クロックを、MN1610A, MN1611は12V振幅のやはり2相クロックを要求するのです。MN1613, MN1613Aは発振回路内蔵で水晶振動子を接続するだけでOKです。
その他、クロック周波数が上がり命令実行時間が1/10に高速化されていること、メモリ空間が64k×16bitから256k×16bitに拡大されていること、32ビットで四則演算のみとはいえ浮動小数点演算機能を内蔵していることなどの改良がされています。
あとこれはMN1610からですが、メモリとのやり取りはハンドシェーク方式です。ざっと見たところクロックを下限(1MHz)まで下げればAVRマイコンあたりでも相手をさせられそうです。安直に動かすのならメモリなどの外部デバイスをAVRにエミュレーションさせるのが良いかも。
裏側は普通マーキングがあるくらいで特に面白いことはないものですが、これは変わっていますね。
この金属板は蓋なのか、ただ貼ってあるあるだけなのか、どうなのでしょう?
Comments
裏側の金属板は
はじめまして。
この金属板は放熱用だったと思います。MN1613は消費電力が大きくなっためこんな対策していたと記憶しています。
Re: 裏側の金属板は
情報ありがとうございます。
基板にハンダ付けする前提なのか、くり抜いてヒートシンクを付けるものなのか。
いずれにしてもソケットで動かしづらいですね。
MN1613A の残りピン
私も最近知ったんですけど、調べた人がいるようです。uz42-pp さんの https://uz42pp.exblog.jp/240776875/ に、A18, A19 だと記載があり、要はメモリ範囲が 1MW になったと。
Re: MN1613A の残りピン
毎度コメントありがとうございます。
アドレスの拡張でしたか。確かにセグメントベースレジスタは下位ビットしか使っていないので互換性をあまり犠牲にせずに拡張できます。
# 8086みたいに全ビット使っていてシフト量変更したりしたら大変なことに。
ただ、うちではまだA無しのMN1613しか動かしていないのと、4kWしかメモリ無いのでこれを活用できるのはだいぶ先のことになりそうです。
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