2019-08-02 23:59 — asano
カテゴリー:
導通チェッカはPN接合がオンしない低電圧で測るのがウリですが、普通のテスタだとどうなるのか試してみました。
事の発端はダイオードの順方向電圧を測ろうとしたときのことです。テストリードのどちらがプラスなのか念のため電圧を測ってみました。
昔のアナログテスタではCOM(黒)側がプラスなのが一般的で、ディジタルではCOM側がマイナスなのが普通です。
ついでに抵抗測定モードも見たのですが、300mV程しかかかっていません。これなら普通のテスタでもいけるのではないでしょうか。
ということで手元にあった2つのテスタと導通チェッカの電圧をチェックしてみました。各レンジで100Ω, 1kΩ, 10kΩ, 100kΩおよび開放時の電圧を測っています。
テスタ | レンジ | 抵抗値 | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
100Ω | 1kΩ | 10kΩ | 100kΩ | ∞ | |||
M-3860D | Auto | 63.9mV | 51.7mV | 96.6mV | 99.5mV | 2.41V | 電圧はM-830Bで測定 |
Buzz | 63.9mV | 514mV | 1.72V | 2.28V | 2.41V | ||
200.0Ω | 63.9mV | 514mV | 1.72V | 2.28V | 2.41V | ||
2.000kΩ | 5.3mV | 51.6mV | 372mV | 976mV | 1187mV | ||
20.00kΩ | 1.1mV | 10.5mV | 96.6mV | 538mV | 1089mV | ||
200.0kΩ | 1.2mV | 11.6mV | 99.5mV | 602mV | |||
2.000MΩ | 1.2mV | 10.9mV | 110mV | ||||
M-830B | 200Ω | 151.4mV | 1.014V | 2.329V | 2.677V | 2.722V | 電圧はM-3860Dで測定 |
2000Ω | 8.4mV | 67.3mV | 220.9mV | 286.4mV | 296.2mV | ||
20kΩ | 2.3mV | 22.0mV | 131.7mV | 263.2mV | 295.9mV | ||
200kΩ | 2.8mV | 26.1mV | 145.3mV | 293.3mV | |||
2000kΩ | 2.9mV | 26.4mV | 269.0mV | ||||
アクト電子 導通チェッカ | 9.9mV | 85.8mV | 344.1mV | 469.0mV | 487.0mV | 電圧はM-3860Dで測定 |
M-3860Dは定電流を流しておいて電圧を測っているようですね。導通チェック用にブザーをオンすると200.0Ω(400.0Ωかも)レンジに固定されます。順方向電圧の600mV程度なら1kΩ以上に相当しますから導通判定はされないでしょうが、約2.4Vがかかることがあるのはちょっと嫌です。
M-830Bなら200Ωレンジ以外なら電圧は問題ありませんが、いかんせんブザー機能がないので使いづらいです。非常時には使えるかも。
今回は抵抗器を接続した時の電圧しか見ていませんが、ダイオードや導通判定の閾値も見てみたいですね。
Add new comment