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NEC PC-8001mk2 (分解編)


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予告したとおり今回は「分解編」をお送りします。

PC-8001mk2 トップカバーを外したところ
まずはトップカバーを外します。現役時に開け閉めを繰り返していたためかネジは外したままになっていました。

手前が見ての通りキーボード、基板上にスイッチが並んでいる構造です。黒い布のようなシートはキーの隙間から入るゴミ対策でしょうか、基板が見えてしまうのを防ぐためでしょうか。
右奥は電源ユニットです。出力は+5V, +12V, -12Vの3電圧となっています。
左奥は拡張カードを入れるケージです。

PC-8001mk2 キーボードのシートをめくってみる
キーボードのシートをめくってみるとSN74LS04N, SN74LS03N, SN74LS74ANとC,R類が出てきました。パターンを追ったわけではありませんが、前回書いたTABキーの処理回路と思われます。メイン基板には一切頼らず、タイミングも独自に時定数回路を持っているようです。
もしかするとTABの追加がギリギリで決まって、設計の済んでいたメインボードを触らずに済ませたのかもしれませんね。

PC-8001mk2 キーボード裏
キーボードは打鍵の衝撃がかかるためさすがに基板だけでは撓んでしまうのか、裏側にアングルによる補強が2本ありました。ちなみにこの基板はどこにもネジどめされておらず、本体樹脂ケースの上下で挟むようになっています。

メイン基板との間は10ピンと12ピンのハーネスで接続されています。上記3つのIC以外にICはなく、マトリクスの縦と横の線がそのままメイン基板へ接続されています。キーボード一体型で内部接続なので本数を減らす必要を感じなかったのでしょう。

PC-8001mk2 上の部品を外したところ
上に載っているキーボード・電源ユニット・拡張スロットを外したところです。
メイン基板はシールドのパンチングメタルに覆われています。右奥の開口部に見えている子基板は漢字ROMボードです。
その手前にある2つの開口部は電源とキーボードへのコネクタですね。
中央手前にビープ用のスピーカがあります。音量はおろか音のOn/Offもできない仕様でした。静かに使いたいとき(勉強しているフリをしているときとか^^)は仕方ないのでこのコネクタを引っこ抜いていましたね。

PC-8001mk2 メイン基板
シールド・漢字ROMを外すとメイン基板が全貌を現します。
いくつかカスタムLSIらしきものはいますが、表面実装部品はまだありません。
面白いのはカーボン抵抗のような形状で「C??」のリファレンスが付いている部品です。これ抵抗のように見えてコンデンサという紛らわしいもの、何の理由でこの形状を選んだのか謎です。全体に散らばっているのでパスコンだと思うのですが... DRAMについているパスコンは青い積層セラミックです。

左上のμPD23128Cの183と184はBASICのROMです。その下の空ソケットはユーザが増設できるROMで、シルクの一部が隠れていますが「2764」と書かれていて、プログラムを2764(相当品)に書き込んで増設することができました。先頭だか末尾に特定のコードを書いておくと起動時に実行もしてくれます。そもそもN80-BASICはこの仕組みを利用してN-BASICにコマンドの追加等を行なっていたはずです。
左下にRAM1~RAM8まであるμPD4164C-15は64k×1bitのDRAMで、8つで64kBのメインメモリを構成しています。

右隣のIC23 B6102C005はカスタムなので詳細は不明です。
その上の&mu:PD8257C-5はDMAコントローラ、4チャンネル内蔵していますがその内の2つを画面表示に使っています。この表示のためのDMAがいろいろと悩みの種なのですが、それはまたどこかで。残りは拡張スロットに解放されていて、8インチフロッピーのボードが使っていました。
上のCPU BUSと書かれたコネクタは拡張スロットへのコネクタですね。
ずっと上にいって「NEC」ロゴがひときわ大きいμPD1990ACはリアルタイムクロックです。このICには年のカウンタが無いのでうるう年には対応していません。上のX1とシルクのある円柱状のものが32.768kHz(15回2分周を繰り返すと1秒になります)の水晶、右の緑のは微調整用のトリマですね。左のほうある大きな茶色の円筒はバックアップ用の電池です。

μPD1990ACの右、μPD8255AC-5は5インチフロッピー用のインターフェイスです。ディスクユニットにも8255が入っていてハンドシェイクしながらコマンドやデータのやり取りを行うようになっています。
その下のB6102C006もカスタムなので詳細不明、ただその下のSN74LS14Nがシステムクロックの発信器で、クロックアップのためにこの付近をいじった記憶があるので、クロック関係はどこかに資料(もちろん公式なものではなく解析結果ですが)があるかもしれません。
さらに下に行くとIC35がCPUですが、前回仕様にNEC製のμPD780と書いたのにシャープ製のLH0080Bが乗っています。これもクロックアップの名残りで6MHz版に交換していたためです。クロック戻したとき面倒でそのままにしたようです。

右側に行ってB6102C007, B6102C008はやはりカスタムで詳細不明です。

さらに右、VRAM1~8のμPD416C-3は16k×1bitのDRAMが8つで16kBの高解像グラフィック用のメモリです。このメモリは電源として+5V, +12V, -5Vが必要ですが、後述の電源コネクタに-5Vはありません。オンボードで-12Vから作っているのでしょう。メインメモリに64k×1bitのDRAMを使っているわけで、もう少し経てば+5V単一電源で動作する16k×4bitのDRAMが使えるようになったはずです。ちょうどギリギリで面倒なデバイスを使わざるを得なかったのでしょう。
VRAM5 IC64の上に電源のコネクタ、ロジック用の+5V以外に±12Vもあります。
さらに上のμPD3301AC-2はNECのPC-8001, PC-8801シリーズを特徴付けるCRTCです。テキストVRAMをメインメモリに置いたまま定期的にDMA転送する点、文字毎ではない独特なアトリビュートエリア、何より困ったのが参考資料が殆ど無かったことです。私の持っていたのもOh!PC 1982年10月号に掲載された数ページの解説記事のみ、最近ネットで7ページのハードウェアのデータシートを見つけましたが、ソフトウェアのアプリケーションノートのようなものは見たことも無いです。
上のμPD2316EC 805はフォントの入ったキャラジェネROM、UV-EPROMの2716に違うフォントを書き込んで差し替えて遊んだことがあります。
上にいってμPD8251C USARTはRS-232CコネクタとCMTインターフェイスで共用していて同時使用はできませんでした。SN75189AN, SN75188Nはレベルコンバータ、ここでも±12Vの電源が必要でした。


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