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Super I/O ボード


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これはMulti I/OあるいはSuper I/Oと呼ばれていたPCの拡張ボードです。

基板 表面
以前ISAシリアル・パラレルボードでも書いたように、昔のPCマザーボードにはI/O機能はほとんど搭載されていませんでした。載っていたのはキーボードとブザーくらいのものです。
今では当たり前のビデオもサウンドもHDDもありません。もちろんUSBなどできる前のお話です。

最低限ビデオボードと起動用に何らかのディスクが必要ですが、これらはみなボードをISAスロットに挿して接続する必要がありました。当初はそれぞれ別なボードになっていたようですが、私が使い始めた頃には使用頻度が高いシリアル・パラレル・FDD・HDDのインターフェイスを1枚のボードにしたものが一般的になっていました。それが今回のSuper I/Oボードです。

青い「Q.C. passed」シールが貼ってあるのがコントローラです。剥がしていないので型番は未確認ですが、各社からこのようなコントローラのICが出ていました。シール右下から覗いているロゴの一部からUMC製ではないかと思います。このような全部入りのICが普及したため、一部機能のみのボードというのはほとんど無くなり、必要の無い機能は殺して使うのが一般的でした。

ISAシリアル・パラレルボード (2S2P)のようにパラレルが2チャンネルあるとか、シリアルボードのようにチャンネル数が多くFIFOなどが拡張されている、といった全部入りコントローラICの使えないボードは残りました。

左に並んでいる小さなICは次の通りです。

  • MC1489 シリアルのレシーバICです
  • GS74LS367AD Hex 3-State Buffer/Bus Driver はパターンを見る限りIDE HDD関係と思われます
  • NE556C 電子工作をしていた人にはお馴染みのタイマICですが、用途は不明です
  • MC1488 シリアルのトランスミッタICです

ISAボードですのでジャンパによる設定が多いですね。

写真上に並んでいるコネクタは左から以下のようになっています。
左の2つはCOM (シリアル)、1つはブラケットまでリボンケーブルになっています。基板を大きくしてパターンで接続するより安いという判断でしょうか? もう一つはどうするかというと、ブラケットにリボンケーブル付きのコネクタが付いたものが付属していて他の空きスロットから引き出すことになります。あるいはブラケットからコネクタを外して、ケースに取り付けることもありました。

次のGAMEとあるコネクタはジョイスティックやパドルを接続するためのものです。上記シリアルコネクタとともに別スロットから引き出すことになります。

IDE HDDは文字通りHDD (後のATA)ですが、まだUltra DMAモード等はありませんでした。2ピンのLEDはHDDのアクセスランプですね。
最後はFDDのコネクタになります。

逆挿し防止の仕掛けが無いので要注意ですね。

基板 裏面
裏面のラベルによると、1993年4月製造のようです。

ブラケット
これはブラケット部です。
左のDB-25メスはパラレルポート、右のDE-9オスはシリアルです。

他にDA-15メスのGAMEポートとシリアル(DB-25かDE-9オス)の付いたブラケットも付属していたはずですが、見つかりませんでした。

あの頃はビデオボードとこの手のSuper I/Oボードは必須で、他に必要に応じてネットワークやサウンドを挿していました。6~8個程度のスロットのあるマザーボードが多かったですが、半分くらいは普通に埋まってしまったものです。


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