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NEC uPD72067 FDC


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これも買った記憶が全く無いモノです。昨日のμPD70216と一緒の袋に入ったまま発見され、おそらくは鈴商で買ったものではないかと思います。

uPD72067
NEC製のμPD72067C、汎用FDC (Floppy Disk Controller)の末期のデバイスです。型番から想像できるようにμPD765系のFDCで、μPD765 ⇒ μPD7265 ⇒ μPD72065/72066 ⇒ μPD72067と進化してきました。

このμPD72067の後継であるμPD72068, μPD72069はIBM PCおよびその互換機向けのレジスタが追加され、汎用FDCというよりはPC向けチップセットの性格が強くなってきます。それに伴ってピン数も増えてDIPのラインナップもなくなってしまいます。

さてこのμPD72067ですが、IBMフォーマットのμPD72065とECMA/ISOフォーマットのμPD72066を統合してしたもので、以下の周辺回路が内蔵されました。

  • データセパレータ
  • 書き込み補償回路
  • クロックジェネレータ

48ピンDIPということも含め、HD63265とよく似ています。これを持っていることを知っていたらHD63265を調達しようとはしなかったかもしれません。
とはいえ両者には細部に多くの相違点があります。ざっとデータシートを比較してみただけでも以下の点が異なっていました。

HD63265 μPD72067
  • ホストI/Fは80系・68系両対応
  • ホストI/Fは80系専用
  • 外部に発振回路が必要
  • 300kbit/s転送時はクロックを外部で切り替える必要あり
  • 発振回路内蔵のためXtalを直接接続可
  • 16MHz, 19.2MHzのXtalを付けておけば切り替え回路は内蔵
  • FDD I/Fの一部ピンがマルチプレクスされているので外部に回路が必要
  • アナログPLL方式データセパレータ内蔵
  • 常に内蔵データセパレータを使用
  • ディジタルPLL方式データセパレータ内蔵
  • 内蔵データセパレータを使うか外部データセパレータを使うか選択可能
  • READ LONG, WRITE LONGなどの追加コマンドあり

どちらが使いやすいかというと、微妙なところですね。
コピープロテクト等の特殊フォーマットを使いたいならWRITE LONGコマンドのあるHD63265の一択でしょうが、それ以外に決定的な違いはないと思います。

参考文献・関連図書: 
uPD72067データシート, NEC.

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