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パーソナルなコンピュータのプロセッサ事情 (第10回: RISCプロセッサ)


32ビット以上になるとRISC (Reduced Instruction Set Computer)と呼ばれる命令セットを持つプロセッサが出てきます。

従来のプロセッサとはソフトウェアの互換性が無いのでPC・パソコンの世界ではあまり使われませんでしたが、UNIXワークステーション等の世界では普及しました。「パーソナル」の趣旨から少し外れますが、リースバック品等を入手して個人で動かしていた人もそれなりにいましたので簡単に触れることにします。

IBMのPowerPCは一時期Apple Macintoshに使用されていました。またPlayStation3のCELLにも汎用プロセッサコアとして入っていました。

SPARCはSun Microsystemsや富士通のワークステーション・サーバに使用されました。一時期Sunワークステーションのジャンクや中古が用意に入手可能だったので自宅で動かしていた人もいました。(私もです)

MIPSはR3000, R4700といったモデル名で呼ばれることが多いです。RISCの中では広く用いられた部類だと思います。

  • SGIワークステーション
    コンピュータグラフィックスで有名なワークステーションです。MC68000系 ⇒ MIPS ⇒ Intel x86 ⇒ Intel Itanium(IA-64)と変遷した中の一時期使われました。
  • Sony NEWS
  • NEC EWS4800
  • PlayStation, PlayStation2
    PlayStation2のEmotionEngineはMIPSを拡張したプロセッサです。

Windows NTも対応していた時期があります。

AMD Am29000はプリンタのPDLプロセッサには広く使われましたが、プログラムできる汎用コンピュータとしてはあまり使われませんでした。
デバイスの入手は可能でしたので、ボードを自作した人もいたはずです。

HP PA-RISCは同社のワークステーションに使用されていました。私も学生の頃HP9000/720とかを使っていました。

DEC Alphaは内部64ビットのプロセッサで、同社のワークステーション・サーバに使用されました。あの「AltaVista」にも使われていたといわれています。

AltaVistaはGoogle登場以前の有名な検索エンジンでした。

マザーボード形式で入手可能だったので、ケースやビデオボード等はPC用のものを組み合わせることで個人でも使えました。

MC88000はMotorolaのプロセッサですが、これもほとんど普及しませんでした。数少ない例外がオムロンのLuna-88Kというワークステーションです。MachベースのOSが動作していました。超マイナー機種でしたがOpenBSDが移植されています。

Intel i960も汎用コンピュータのメインCPUとしてはまったく普及しませんでしたが、一時PCのI/Oプロセッサとしてハイエンドのマザーボードに搭載されていました。やたら巨大なボードに多数のPCIスロットがあり、PCIスロットの約半数はI/Oプロセッサの下にあるという構成です。


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