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パーソナルなコンピュータの入力装置事情 (第1回: マイコン時代)


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久しぶりのこのシリーズ、ハードウェア関連はネタが無くなってきたのでOS・プログラム言語などソフトウェア関連を書こうと準備していたのですが、そういえば入力装置について書いていないことを思い出したので数回にわたって取り上げてみます。

個人で初めてのコンピュータを自作するとしたらスイッチパネルしかないでしょう。

「初めてのコンピュータ」というのは「初めて作る」ではなく「初めて持つ」ものを作るという意味、つまり開発用のコンピュータも無い状況です。

トグルスイッチ(他のスイッチでも構いませんがすばやく簡単に操作できないと後悔するでしょう)がたくさん並んだパネルです。プロセッサを一時的に止めておき、このスイッチでバスに直接アクセスします。スイッチでアドレスとデータを1バイトずつメモリ(RAM)に書き込んでいくのです。

プロセッサの動作中は邪魔をしないように切り離しておきますが、ソフトウェアからスイッチの状態を読めるようにすることもできます。

これは使い勝手はとても悪いのですが、ソフトウェア無しで使えるという他にないメリットがあります。

個人で自作する場合ROMを用意するのはハードルが高く、システムをRAMのみで構成することがあり、その場合は電源投入直後にはソフトウェアが何もありません。キーボードにしてもマウスにしてもソフトウェアで制御するのが前提ですから使えないのです。

そこでこのスイッチパネルを使用して最初のソフトウェアを入力してやります。次に述べるテンキーを制御する最低限のソフトウェアをこれで入力してテンキーを使用可能にし次にテンキーを利用して残りを入力したり、テープなどからソフトウェア本体をロードするソフトウェア(よくIPLなどと呼びます)を入力したりするのが一般的でした。

最初期の市販マイコンであるAltair 8800やIMSAI 8080もこれでした。

私が最初に自作したZ80ボード 1号機もこれの亜種で、トグルスイッチの代わりにロータリースイッチで4ビットずつ入力する方式でした。

ソフトウェアが使用可能になるとスイッチパネルは操作性が悪すぎます。そこで使われるようになったのが16進テンキーです。

「0」~「F」までの数字キーといくつかのコマンドキーの組み合わせで操作します。日本の初期のマイコンキットにはこの方式が多く、私のZ80ボード 3号機もこの方式です。表示も7セグメント8桁程度が一般的でした。

中には日立のH68/TR(近代科学資料館(第3回)に写真あり)のようにアルファベットキーを持っているものや、パナファコムLkit-16のようにアセンブリ言語のニーモニックに対応するキーを並べたものもありました。


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