物置代わりになっている部屋から出てきたのは古いラジオ……
6 BANDと謳っているのは短波の範囲が広すぎてチューニングが難しくなるため4つに分割しているからですね。
FMの周波数が88~108MHzと上に寄っていてほぼTV(もちろん当時は地上波アナログ)の音声専用になっているのは海外仕様なのかな。海外ではこれが一般的なFM放送の周波数だったはずです。
短波は波長まで表示されています。
オレンジ色のカーソルは左右に動くわけですが、右のダイヤルと内部の可変コンデンサ(バリコン)はベルトというか糸のようなもので連結されていてカーソルもそれに連動しているはず。当時のラジオでは一般的な機構でした。
中段の右端にはFINE TUNINGと表示された周波数の微調ツマミがあって選局の難しい短波にはありがたいです。

上部にはLIGHT・BATTERYのボタンがあり、前者は文字通り周波数表示の部分に明かりがつき、後者はチューニングメータに電池の残量(電圧)が表示されます。

左側面にはジャックが2つありますが、このアイコンの意味わかりますか?
上は耳で、イヤホンジャックです。
下はテープレコーダで、録音用のジャックです。
何が違うかというと上はイヤホンを鳴らせるアンプが入っているのでテープレコーダのマイク端子に接続するときは抵抗入りのコードが必要ですが、下はそのままマイク端子に直結できるというわけです。
上にロッドアンテナが付いていますが、外部アンテナも接続できます。アイコンは回路図記号ですね。
左下部分は電池ホルダです。
右側には詳しい仕様が記載されていました。
型番は表には表記ありませんでしたが、ここでICF-8000と判明しました。
この頃はまだ使用IC数・トランジスタ数が記載されていますね。受信周波数の範囲はわかりますが、何で内部の中間周波数まで記載されているんだろう? イメージ混信がらみ?

電池ホルダ蓋には時差の早見表(というか円形計算尺の一種?)が付いています。
やはり海外短波放送の受信を重視しているためでしょうか。
ACコードの付け根には電圧セレクタらしきものがあります。コードも着脱可能です。
矢印を目的の電圧に合わせて差し込みます。おそらく電源トランスの2次側タップを切り替えているのではないかと思います。半刺しだとピンに触れそうなので1次側ということは無いと思うのですが……
このラジオ、子供の頃にJJYや天気図のための気象通報を聞いた記憶はあるのですが、あまりラジオ放送聞く習慣は無かったのでそれほど思い入れのある機材ではありません。




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