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NEC PC-80S31K (外観編)


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ストレージ装置が続きますが、今回はNEC製のフロッピーディスクユニット PC-80S31Kです。

PC-80S31K
これがそのPC-80S31K、「MINI DISK UNIT」と書かれています。5.25インチのどこが「MINI」なんだと思うかもしれませんが、8インチに対する「ミニ」ですね。

これは私の高校入学のときに買ってもらったもの、それまでも学校にはあったので使ったことが無いわけではありませんでしたが、やはりテープからディスクに移行すると感動するものです。それは

  • 速いこと: テープだとメモリ一杯のプログラムだと5分以上待つ必要があるわけで、それがディスクなら数秒で終わるわけですからイライラしません。
  • エラーが少ないこと: テープからロードしているときは、いつビープ音とともに「Tape Read Error」で止まるかドキドキしていたのが、安心してできるようになりました。これロード(読み込み)時ならやり直せばよいだけですが、書き込み時に失敗していると大変です。保存後にはベリファイが必須でした。
  • 自分で管理しなくていいこと: なにより保存されているファイルのリストが出せることが嬉しかったです。どのディスクかだけ憶えていれば呼び出せる(どのディスクか忘れてもディスクセットしてコマンド一発でリストが出てくる)わけですから。テープだとどのテープのどの辺りまで自分で憶えていないといけません。ファイル名指定でロードできるのでテープさえ特定できれば位置はわからなくてもロードできますが、ほかのファイルを読み飛ばす間ずっと待っていなくてはいけません。どのテープかわからなくなるとさらに大変です。

それでそれまでにテープに溜め込んだプログラム等をディスクに移していったのですが、じつはこれがそう簡単なことではなかったのです。

当時まだBASICを使っていたわけですが、BASICのシステムはROMに格納されています。しかしここにはディスクを扱うコマンド類は入っていません。ディスク関係のコマンドはディスクから読み込んでROMのBASICを拡張してやる必要があります。これをDISK BASICと呼んでいました。

もちろんDISK BASICを読み込むための最低限の機能はROMに書かれています。PCでDOSやWindowsを起動するのと一緒でディスクの先頭の1セクタ(IPL)を読んで実行し、さらにそのIPLが残りの部分を読み込むようになっています。

このDISK BASICの拡張部分はRAMに読み込まれるのでユーザエリアが減ってしまうのです。これは結構大きな問題で、ユーザエリア一杯のプログラムは全滅で、またゲームに多いマシン語プログラムではアドレス配置の問題もあり小さくても共存できないものもありました。せっかくディスクを手にしても恩恵に与れないプログラムが多かったのです。

これを解決するのが俗にGAME DOS等と呼ばれるシステムです。DISK BASICの機能のうちプログラムの保存・読出しに特化することでメモリ消費を抑えたのです。テープ時代のプログラムはディスクのファイルにアクセスしませんから保存・読出しができれば十分なのです。それでも使用メモリを0にすることは出来ません。そこでシステムのワークエリア内の空き(厳密にはシリアル通信のバッファですが普通は使われていない)に最低限の部分を押し込み、残りはディスクユニット内の空きエリアに置いて必要に応じて本体のメモリと入れ替えることでBASICユーザエリアを減らさないようになっていました。
何種類かあったようですが、私はOh!PC誌に掲載されていた「S-DOS 80」というものを選びました。ディスクのフォーマットがDISK BASIC互換だったのでファイルのやり取りが容易だったからです。

PC-80S31K 正面
ディスクは表面を左にして挿入します。レバーを右に90°回せばアクセスできるようになります。
取り出すときはレバーを左に90°回せばディスクがバネの力で飛び出してきます。

上で書き忘れましたが初期のDISK BASIC (N DISK BASIC)には悪名高き「MOUNT」「REMOVE」コマンドというのがありました。ディスクをセットしたらMOUNTコマンドを実行します。これをしないとディスクにアクセスすることはできません。
ディスクを取り出す前にはREMOVEコマンドを実行します。実行しなくてもレバーを回せば取り出すことはできますが、そのディスクは不整合な状態になっているので次回挿入時に困ることになります。さらにこの状態で別なディスクをセットしてアクセスすると今度はそっちのディスクの中身も壊してしまうのです。
UNIXわかる方なら「mount」「umount」みたいなものだと思ってもらえばいいと思います。

PC-80S31K 背面
背面にはなぜか2口のアウトレットが用意されていました。確かPC-8001mk2本体とディスプレイの電源を取っていたと思います。

左下のCN1はパソコン本体と接続するためのものです。左上のCN2は増設ドライブを接続するためのもの、どちらも同じ36ピンですが、信号はまったく異なっているので注意が必要です。
CN1はパラレルポートで本体との間でハンドシェークしながらコマンド・データをやり取りします。CN2はドライブの信号(PCのFDDの34ピンと同じような信号です)がそのまま出ています。


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