一昨年のNS32016ボード以来なので一年半ぶりになるEMILY Board用のプロセッサボードになります。
ということでNECのV60(μPD70616)を載せたボードです。
EMILY Board使用なのでアドレスデコーダが不要(普通はROMとRAMが必要でアドレスデコードは必須)なおかげで部品点数は最小限で済んでいます。
ご本尊のV60はちょうどZIFソケットがあったので使ってみました。インテル系によく使われる11×11のPGAパッケージです。(モトローラのMC68881などは同じ68ピンでも10×10です)
2段並んでいる20ピンの上の方はμPD71613バスコントローラです。MRD, MWRをデコードしてくれているおかげでグルーロジック無しにEMILY Boardに直結できています。
下はμPD71611クロックジェネレータ、タイミング的にも電圧レベル的にも特殊なものは要求されていないので無理に使わなくても行けそうな気はするのですが、使っておいた方が安心かなぁと。リセット信号の整形器も含まれていますし、ウェイトコントローラも入っています。下に3つ並ぶジャンパピンがウェイト設定で写真では0になっています。
左上の8ピンは24LC256、容量的には24C64で十分ですが手近にあったものを載せてしまいました。
OSCは当初5MHzを載せて2.5MHz動作で確認しましたが、問題なさそうだったので上限の32MHzに交換しています。定格の16MHzで動作させると結構発熱しますね。
裏面、さすがにPGAの裏は大変なことになっています。配線作業は未配線のピンに被さる配線をなるべく避けるように配線順序を工夫していますが、それでも最後の数ピンは配線掻き分けるはめに。
68ピンでこれだと135ピンとかどうなっちゃうんでしょう? 動かしたいものがあるんですが、やはり基板を起こした方がいいのかなぁ。
配線完了後はOSCとμPD71611のみで正しく分周が行われているか確認しました。続いてウェイトあたりを見たいところですがV60なしではやりにくいので、全部乗せて一発勝負をかけます。
起動メッセージくらいまで書いてあったUniversal Monitorをロードして実行、さすがに動きません。BCYをみると4サイクルで停止しています。何度やっても安定しているので停止時のST0~ST2をみるとHalt Acknowledge状態です。偶然HALT命令を実行したのか、多重例外(MC68000系のDouble Bus Faultみたいな)でも起こしているのかもしれません。
ここでEMILY Boardの設定忘れていることに気付いて設定したところ無事にメッセージも表示されました。
ハードウェアについては一発でOKだったようです。
次は「ソフトウェア編」なのですが……
一応Universal Monitorは動作していますが、例外処理がうまく動かないなど納得いかない点が多々あるので少し時間がかかるかもしれません。
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