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AMD Am9511A APU


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浮動小数点プロセッサのところにIntel 8231Aがありますが、オリジナルを手に入れました。

Am9511ADC
AMDのAm9511ADC、APU(Arithmetic Processing Unit)と呼ばれていたものです。1986年製のCERDIP品です。

残念ながら2MHz品(3MHz品は末尾がA-1DC、4MHz品はA-4DC)ですが、今さらパフォーマンスを求めはしないので別にいいかな。

裏側
これは裏側、フィリピン製であることがわかりますね。

C8231A
こちらはIntel製のC8231A、以前の写真を再掲しました。製造年は不明(読み方を知らないため)です。

4MHz品(2MHz品、正確には8080に合わせて2.083MHzまで、は末尾がA-8)です。

同じもののはずですけど、なぜか「© 1979 AMD」と「© AMD 1980」と年が異なっていますね。

裏側
C8231Aも製造国は裏側にありました。

このデバイスの厄介なところはPAUSE信号でプロセッサを待たせる必要があることです。8080への接続なら簡単ですが、相手によっては結構面倒なことになります。

あと5V,12Vの2電源でそれぞれ100mA近く消費するようなのでそこも要注意です。

浮動小数点プロセッサとしてはかなり初期のものですが、ソフトウェア的には超越関数までしっかりサポートしています。これ8087だと部分tan・部分arctanから導かなくてはならなかったり、引数の範囲が 0≤x≤π/4 に制限されていたりします。Am9511のほうが古いので当然制限されていると思ったのですが、資料を確認すると sin, cos, tan などが揃っている上に引数の範囲に制限もありません。

まだ動かしていませんが、MC68881並にプログラムしやすいかもしれません。

最後にAm951X型番のリストを載せておきます。

型番 名称 備考
Am9511 APU(Arithmetic Processing Unit) 32ビット浮動小数点演算器
Intel 8231
Am9512 FPU(Floating-point Processor Unit) 32/64ビット浮動小数点演算器
Intel 8232
Am9513 STC(System Timing Controller) 16ビットタイマ×5
Am9516 UDC(Universal DMA Controller) 8086/MC68000用(16MBメモリ空間)
Am9517 Multimode DMA Controller 64kBメモリ空間
Intel 8237
Am9518 DCP(Data Ciphering Processor)
Am9519 Universal Interrupt Controller Intel 8259に類似
割り込み応答は4バイトまで対応
参考文献・関連図書: 
"Am9511A/Am9512 Floating Point Processor Manual", Advanced Micro Devices.
8231Aデータシート, Intel.
M.KAMINAGA(1984)「Am9511高速演算プロセッサ」『I/O』1984年6月号, pp.208-214, 工学社.
Am9513データシート, Advanced Micro Devices.
Am9516Aデータシート, Advanced Micro Devices.
Am9517A/8237Aデータシート, Advanced Micro Devices.
"Am9518,Am9568,AmZ8068 Data Ciphering Processors Technical Manual", Advanced Micro Devices.
Am9519Aデータシート, Advanced Micro Devices.

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