2020-08-17 22:57 — asano
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前回隠されていたネジを見つけたので、バラしていきます。
ネジを抜いて左右のツメを外すと裏ブタが開きます。
スピーカへのコネクタを抜いて基板を外します。基板は樹脂ケースに挟まれているだけでネジなどはありません。
中央のQFPはNECのμPD78F1154、78K0R/KF3ファミリの16ビットマイコンです。YP-775では音声再生用に専用のICが使われていましたが、この基板では他にそれらしいICが見当たらないのでソフトウェアで行なっているのではないかと思います。
あとこのCPU付近にはなぜか透明な樹脂のようなものが塗られています。
すぐ上のコネクタCN40は最初の写真でわかるようにスピーカです。
左上のCN1は電池のコネクタ、なぜかこれだけ(相手側も)金メッキのコネクタでした。
左辺中央のスイッチSW91は前回「つまみを取り出すことで起動」と書いたスイッチです。
スイッチのすぐ右にVDD_1, TXD_1, RXD_1, INT_1, GND_1とシルクに書かれたランドがあり、これがラベルの下に隠されていた端子ですね。シルクから想像するにシリアルで接続するのでしょうか。
左下のコネクタCN100は連動用と思われます。
オレンジ色の電池のようなものはいったい何でしょう?
フィガロ技研は台所の警報機に使われていたガスセンサのメーカです。ということはこれがCOセンサなのでしょう。
検索してみると『ガス警報機技術史』なる文書が出てきました。この中にTGS5041は写真入で紹介されています。
メタン/CO兼用のTGS3870-B00が内部のヒータに電流を流して測定するのに対し、このTGS5041は電気化学式といって電源不要なのだそう、確かに電池駆動で5年間も動作させるのならヒータ使うのは論外ですね。
基板の反対側(表側)には煙センサが搭載されています。単一の部品ではありません。
左に見えているタクトスイッチは「警報停止/点検」ボタン、紐を引いたときも機械的にこのスイッチが押されるようになっていました。
センサのカバーは引っ張れば外れました。意外に単純な構造ですね。
V字状に2つの穴がありますが、右側の穴にはLEDが設置されています。左には光センサがあります。LEDからの光は直接センサには入らないようになっていて、煙の粒子が入るとそこで反射されてセンサに届くようになります。
センサカバーの内側はこんな風になっていました。
外側のメッシュから煙は中に入れないといけませんが、光は一切入っては困ります。メッシュの内側に並んでいるV字でいかなる方向からの光も通さないようになっています。
また内側が洗濯板状になっています。光を空間内に分散させて感度を高めるためなのかな。でもセンサに直接入ってはいけないので一番設計が大変だった箇所なのかもしれません。よく見るとVの内側は平坦なところとギザギザなところがあり、このカバーの取り付けは特定の向きでしかはまらないようになっています。
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