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AV9107-03CN14


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ジャンク箱かき回しているといろいろ出てきますねぇ。


AvaSem AV9107-03CN14、1992年製と思われます。探すとデータシート見つかりました。

これは1つの水晶から2系統のクロックを出力するクロックジェネレータで、その周波数は内蔵ROMと4本の入力ピンで決まります。つまり最大16通り(ROMによります)から選択でき、条件付ですがグリッチのない周波数の遷移が可能です。

このAV9107-03CN14の周波数(水晶は14.318MHz)を以下に示します。

FS3 FS2 FS1 FS0 CLK1
0 0 0 0 16MHz 16.00MHz
0 0 0 1 40MHz 39.99MHz
0 0 1 0 50MHz 50.11MHz
0 0 1 1 80MHz 80.01MHz
0 1 0 0 66.66MHz 66.58MHz
0 1 0 1 100MHz 100.23MHz
0 1 1 0 8MHz 8.02MHz
0 1 1 1 4MHz 4.01MHz
1 0 0 0 8MHz 8.02MHz
1 0 0 1 20MHz 20.00MHz
1 0 1 0 25MHz 25.06MHz
1 0 1 1 40MHz 40.01MHz
1 1 0 0 33.33MHz 33.29MHz
1 1 0 1 50MHz 50.11MHz
1 1 1 0 4MHz 4.01MHz
1 1 1 1 2MHz 2.05MHz

CLK1に値が2つあるのは何故か1992年のAvaSemのデータシート(左)と1998年のICSになってからのデータシート(右)で表記が異なるためです。またもう1本のクロック出力は14.318MHz固定です。

ROMによっては強制的に8MHzを出力するモードもあって、これは昔のPCのターボスイッチ用ですね。AV9107-03CN14にはこの機能はありませんが。

ちなみに型番のうち「03」がマスクオプションで周波数ROMと一部ピンの機能を指定します。「CN」はDIP、「14」は14ピン(マスクオプションによって8ピンと14ピンがあります)であることを示しています。


裏をみたらインドネシア製でした。

これ、MX8315と同じように486マザーボードからの取り外し品でしょうね。

MX8315は20~80MHzと高いクロックばかりだったので使いづらいのですが、こちらは8MHzとかの低いクロックもあるので古いマイコン用にも使えるかも。動作中に切り替えないなら分周器とセレクタですみますが、これなら動作中でもいけるでしょう。

参考文献・関連図書: 
AV9107データシート, AvaSem.
AV9107Cデータシート, Integrated Circuit Systems.
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