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PAL持ってました


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以前GALとCPLDのところでPALを使おうと思ったことは無いと書きましたが、手持ちのICを整理していたら何と出てきました。


オリジナルメーカMMIのPAL16R8CJ、「8309T」とありますから1983年製と思われます。

PALはプログラマブルなロジックICの最初期のものの一つで、数百種類もあったTTLファミリの品種削減が大きな目標の一つだったようです。バスバッファや特殊なものを除いた多くを30種程度のPALでカバー(機能のみでピン配置は無理)できました。

えっ30種と思うかもしれませんね。これらはGALならピン数違いの16V8か20V8でほぼ置き換え可能です。

実はPALにはGALのOLMC(Output Logic Macrocell)に相当するものがありません。OLMCで切り替える代わりに品種が増えてしまっています。

出力のタイプによって以下のようなグループに分かれます。

  1. ORになっているActive HighのH
  2. OR/NORになっているC
  3. NORになっているActive LowのL
  4. レジスタになっているR
  5. XORが付いたX
  6. 演算器向けのGated FeedbackのあるA

これがさらに出力/レジスタの数でいくつかに分かれます。

結果、20ピンのものだけでも 10H8, 12H6, 14H4, 16H2, 16C1, 10L8, 12L6, 14L4, 16L2, 16L8, 16R8, 16R6, 16R4, 16X4, 16A4 と15種類もあります。

それでも大量のTTLファミリを常備するよりはマシと考えたのでしょう。


「SFC00」は他のマークと異なっており後からの印刷のようですね。

これは書き込み済みで書き込み内容を表すコードなのではないかと思います。


下面側の「P328F」は詳細不明です。


各ピンはキレイでハンダ付けはもちろんソケットへ挿入されたようには見えませんし、この写真でもわかるように足は開いたままなので未使用品と思われます。

書き込んだロジックにバグでも見つかって放棄された(ヒューズROM構造なので再プログラムはできない)ものなのかもしれません。あるいは単に余っただけなのか。

いずれにしても使い道は無いですね。

参考文献・関連図書: 
『PLDの歴史を紐解く』ELS0298_S000_10, 株式会社エルセナ.
"PAL Handbook" Third Edition, Monolithic Memories.
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