2016-11-04 16:22 — asano
V20/V30の周辺デバイス(クロックジェネレータとシステムコントローラ)です。これくらい内蔵してくれても良いのではと思うのですが、8086/8088の時代には難しかったのでしょうね。
μPD71011CはClock Pulse Generator / Driverと呼ばれ、システムクロックの生成とリセット・レディ回路が含まれています。クロックのデューティはV20/V30向けの1:1となっています。手元にあるデータシートによると型番の末尾には「-8」か「-10」が付いているはずなのですが無いですね。8MHzで使用予定なのでどちらでも構わないのですが。
普通、水晶の発振回路内蔵のデバイスに外部からクロックを供給するには水晶用のピンのどちらに入れるべきか指定があるのですが、この石には専用のクロック入力ピンと、内蔵発振器か外部入力かを切り替えるためのピンまで用意されています。ピンを2つも増やす必要はどこにあったのでしょう?
このμPD71084Cも上のμPD71011Cと同じClock Pulse Generator / Driverですが、クロックのデューティは1:2の33%と8086/8088向けとなっています。もちろんV20/V30のクロック仕様はデューティではなくHとLの時間で規定されているので、それを守りさえすれば使えるわけですが。
私は最初、μPD71084の型番だけ見て8284のV20/V30用と思ってよく調べずに買ってしまったのです。
使えるだろうとは思いますが、クロック周りでトラブルがあると結構面倒なので念のためにμPD71011も追加で購入しました。
μPD71088CはSystem Bus Controller、V20/V30のS/LGをLにしたLarge Modeの時にBS0~BS2をデコードするために使います。Small Modeではデコード済みの信号が出力されるので必要ありません。この切り替えは確か8086/8088ではMN/MX信号で、Minimum Mode / Maximum Modeと呼ばれていました。
このμPD71088のデータシートでは末尾に「-10」が無いものは8MHz版と書かれています。ということは上のμPD71011CやμPD71084Cもおそらく8MHz版なのでしょう。
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