KWE580 USBボード

2025-06-20 18:21 — asano

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えーNE2000互換ボードについては前回で終わりですが、捜索中にこんなボードも見つけていました。


PCIバスのボード、右上に記されているKWE580が型番と思われます。

このボードだけではありませんが、PCIのボードはワンチップにすべてが入った感じのシンプルな(基板眺めても面白くない)ものが多いですね。


ブラケットのコネクタを見るとUSBボードと分かります。


基板のパターン等から想像するにFull-Speedまでのボードかな。

コントローラはVIA製のVT83C572、データシートによると想像通りFull-Speedまで対応のPCI-USBコントローラです。製造が1998年ということからもまだHigh-Speedを規定したUSB 2.0の策定前です。

USBは必要に応じてハブを利用して多数のデバイスを接続できます。ポートを増やす目的は考えにくいので、まだUSB対応のマザーボードが少なかったところのものですね。

上にある発振器は、水晶単体とどちらも使えるようなパターンになっています。部品コスト的にはもちろん水晶単体の方が安いですが、安定に発振するかなどの評価にコストと時間がかかります。評価が済むまで発振器で出荷する時間稼ぎ、評価で問題があった場合の保険、などなど考えたのでしょう。

同じ会社の業務用機と家庭用機の両方にいたことがありますが、前者は数が少ないので部品コストには目を瞑って発振器を、後者では水晶単体を多用していました。数が少ないと評価コストが馬鹿にならないからです。

発振器のピン8(出力)と水晶に右側端子でランド共有していますね。

これはもう使うことは無いですね。というかこれそもそも何のために買ったんだろう。かなり普及するまで個人的にはUSBはあまり使わなかったんですよ。

参考文献・関連図書
VT83C572データシート, VIA Technologies.

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