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Casio PV-7 (内部編)


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外観編で外側を紹介したので、今回は中を開けて見ました。裏側にネジは1ヵ所であとはツメです。


取り出した基板の表側、なんと恐ろしいことに片面基板です。さすがにジャンパー線だらけですね。同じ長さのメッキ線を多用しているのは自動実装に対応するためでしょう。中には長いものを使えば1本で済むところを途中で中継して2本にしているところもあります。せっかく基板を片面にして材料費下げても、手実装で人件費かけては本末転倒ですから。
右半分を覆っているアルミ板は電源レギュレータの放熱板です。デバイスは東芝のTA78005A、3端子のシリーズレギュレータ1つで済むほど消費電力は少ないということです。
右上の箱のようなものはRFモジュレータ、VHFの1chか2chを出力するのでシールドされています。というよりこの箱の形のモジュールとして供給を受けていたはず。
上にかぶさっている緑色のLEDは足を長く残してケース表面まで届かせていますね。
左上のアングルの付いたサブ基板は拡張ユニットと接続するカードエッジだけの基板です。その下のコネクタはカートリッジを挿すところ。
CPUは日電のuPD780C-1、Z-80 CPUの互換品ですね。
uPD4168C-20とシルクのある白いICソケットは元々はシルク通りの8k*8の擬似SRAM(NECはXRAMと呼んでいました)が載っていたのですが、ソケットに交換して32k*8のSRAMを搭載していました。このSRAMはそれなりに高価だったので他へ転用のため外してしまったのでしょう。
左下にあるMICROSOFTのマーキングのあるデバイスはBASICなどの入ったROMです。シルクもHN613256PD19とそれらしい型番です。
したのコネクタはキーボードへいくフレキのコネクタ。


ヒートシンクも外したところ。
ソケットの右下にあるのはAY-3-8910 Programmable Sound Generatorです。FM音源が普及する前は定番のように使われていました。
さらに右下にあるのはTMS9118 Video Display Processor、一般にMSXのVDPはTMS9918とされていますが、これは16k*1のDRAMを8つの代わりに16k*4のDRAMを2つで済むようにしたもの。16k*4が十分安くなっていたのか、片面基板にDRAMを8つは面積的に難しかったからなのか、こっちを選んだようです。
で、一番気になっているであろう空中配線された基板なのですが、これは私が何らかの改造をした跡なのは間違いないのですが、内容が思い出せません。これ買ったのは高校生だった頃なのでもう30年近くも前の話なので。ちなみに子基板で見えているのはHD74LS157Pですが、その下に14ピンのICが隠れています。ハンダ付けを外さないと見られないので型番確認はしていません。上記メモリ増設にしては追加回路が多いように思いますので、何か他にもやったんではないかと。


基板裏面には唯一の表面実装部品MB64H131がいます。MSX用のチップセットのようなものらしいですが、詳細は不明です。ここからも信号引き出していますが、当時はどこかに情報があったのでしょう。
左上のフェライトビーズやらのEMC対策と思しきモノと茶色のリード線はオリジナルのものです。
中央上部ではSN74LS139Nの未使用の半分をパターンカットして転用していますが、行き先の一つが例のメモリソケットなのでこれはRAM増設関係ですね。
左上のRFモジュレータの1ch/2ch切り替えスイッチもなんか他の切り替えに流用していて、おそらくRF出力は使わないと判断したのでしょう、これが表側の不明な追加基板に行っています。


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