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VGA 切替・分配器


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これはVGAの切替・分配器です。私はもっぱら切替器として使っていました。キーボード・マウスも連動で切り替えられるものを入手してからはあまり使っていません。

切替・分配器
入力はIN 1, IN 2の2系統、出力もOUT 1, OUT2の2系統です。中央のシーソースイッチによってIN 1あるいはIN 2のどちらかを選択し、選ばれた入力がOUT 1, OUT 2の両方に出力されます。IN 1⇒OUT 1, IN 2⇒OUT 2のようなことはできず、OUT 1とOUT 2には常に同じものが出力されます。

VGAコネクタが四方に配置されているので置き場所に困るのが欠点ですね。出力を2系統使うことはあまり無いのがまだ救いです。
これと同じデザインで3入力1出力の切替器というのもあってそれも使っていたことがありますが、4方向に太くて固いVGAケーブルが伸びるので厄介でした。スイッチの部分が延長できれば机の裏あたりに放り込みたいところですが、操作しなければならないのでそうもいきません。

裏側 ラベル
裏側にラベルがあります。

「パソコン・ディスプレイ分配器」ということは分配機能がメインだったのか、あまり分配したい状況って少ないと思うのですが。
型名はVSP12-01Aです。

右下の穴はACアダプタ用です。

裏カバーを外しました
裏のネジを4本外してカバーを開けると基板の裏が見えてきます。

ここにはかなりの空間があります。ACアダプタ用のDCジャックを表面に移せばもっと薄くできると思うのですが。
この空間を活かすように基板には改修の跡がありました。抵抗・コンデンサ・ダイオードが基板から浮かすように取り付けられています。

基板 表面
さらにネジを8本外すと基板の表面を拝むことができました。基板は2つの樹脂ケースでサンドイッチにするようになっていました。

中央の黄色いものが入力切替のスイッチ、これを外して線を引き出せば良かったのかもしれません。

上の74HC240AP Octal Buffer/Line Drivers, Three-Stateは3ステートの反転バッファが8つ入っています。4つずつ別にイネーブルできるのでセレクタ代わりかもしれませんが、反転タイプということが気になります。
スイッチ左下のCD74HCT158E Quad 2-Input Multiplexers、HCTで入力がTTL互換のものなのでこれで受けている(VGAの同期信号はTTLレベルです)はずです。ということはこれがセレクタで、HC240は論理を戻すために反転タイプを選んでいるのでしょう。
スイッチ右下の74HC4053AP Analog Multiplexers and Demultiplexersは2対1アナログセレクタが3つ入っており、R,G,Bの切替と思われます。

基板右上のOPA4650Pと右下のOPA2650Pはそれぞれ4チャンネルと2チャンネルのOPアンプです。OUT1とOUT2のR,G,Bのバッファでしょう。

これに使われている74HC4053とOPA4650/OPA2650はこの手の切替器の定番デバイスのようですね。

本当に安い切替器だと単純に多回路のロータリスイッチにR,G,Bがそのまま繋がっているものもありますが、そういうものだと640×480は使い物になっても解像度を上げていくとぼやけたりゴーストが出たりで使い物になりません。
これはSXGA (1280×1024)まで使ったことがありますが、実用上問題のないレベルでした。


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