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NEC PC-8801mk2 (分解編)


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予告したとおりPC-8801mk2の分解編をお送りします。

トップカバーを外したところ
まずはトップカバーを外します。

左奥が電源ですね。小さいように見えますが「L型」になっていて、ドライブの下をフロントパネル付近まで延びています。
右奥は拡張スロットのケージです。左右の黒いパーツはボードのガイドですが、メインボードの下からネジで固定されているのでメインボードを外すまで取ることはできません。
右側には空冷用のファンがありますが、DCファンではなくAC100Vのファンでした。
手前側のFDDは左右で取り付け方が違っています。外すときは左からとる必要があります。(外観編)でフロントパネルに赤マジックで「1」「2」と書かれていたのを憶えていますか? 左右のケーブルが反対に接続されていてドライブの順序が逆になっているようです。

メインボード 表面上側
メインボードはFDDへのケーブルが外せず撮影しにくいので上下に分けて撮影しました。これはその上側です。

左上の4000シリーズのCMOS ICが並んでいる辺りはカセットインターフェイスの回路、白い四角はリモート用のリレーです。
中央のμPD8251C (USART)はいわゆるRS-232Cとカセットで共用しています。
その右上のFONT1~FONT4のHN61256Pは漢字ROM、PC-8001mk2-01に載っていたものと同じです。おそらく中身を表しているC04~C07まで一緒で、異なるのはデートコードだけです。

左に行ってμPD8255AC-2が2つ並んでいるのはメインCPUとフロッピードライブ制御用CPUの通信用でどちらかがメイン側で他方がフロッピー側になります。一体になっても互換性維持のためでしょう、外付けだった時代の回路をそのまま踏襲しています。
下のμPD765ACはFDCです。その右側には各ドライブへのリボンケーブルが付いています。データセパレータがあるとすればこの付近のはずなのですが。

メインボード 表面下側
左上に先ほどのμPD765ACがいます。
下にB6102C022,B6101C017と2つのカスタムICがいますが、どちらもPC-80S31Kに使われていたのと同じものです。
その下のSUBCPUとシルクのあるμPD780C-1がフロッピー側のCPU (Z80互換)です。
左のFROMとあるTMS2516JL (これは一般に2716と呼ばれるUV-EPROMの互換品)はフロッピー側のファームウェアを格納しているROMです。
さらに下に行くとFRAM1~FRAM8としてμPD416C-3が並んでいます。フロッピー側のRAMですね。やけにセラミックコンデンサが多いのはこれらが+5V,+12V,-5Vの3電源を必要とするからで、それぞれの電源にパスコンとして入っているからです。8つで容量は16kBあります。
さらに下、VRAM1~VRAM6のTMS4416-15NLはグラフィック用VRAMです。2つで16kBがR,G,Bの3プレーン分です。

上に戻ってμPD780C-1の右隣、μPD3301AC-2はPC-8001,PC-8801に特徴的なCRTCですね。
右のCGROMと書かれたμPB429Cはキャラジェネのはずですがデバイスがわからなかったので、調べたところ16384 Bit Bipolar TTL Programmable ROMとのこと。Hsync24.8kHz対応でPC-8001からのマスクROMではアクセスタイムに問題が出たのかもしれません。
上のB6102C048はカスタムでわからないのでスキップ、μPD8257C-2はDMAコントローラです。
右にμPD780C-1がまた登場しましたが、こちらはメインのCPUです。
さらに右のμPD2364Cは8KBのマスクROM、下のSMM6326Cは詳細不明ですがおそらく32kB程度のROMでしょう。N BASIC, N88 BASIC, モニタプログラムだと思います。
下に並ぶμPD4164C-3が64kBのメインメモリを構成しています。

全体を見るとEPSON製らしいQFPのICが2つあります。カスタムと思いますが、当然詳細不明です。
やっと表面実装部品が使われ始めたというところでしょうか。

メインボード 裏面
裏面には修正の跡がありました。一体何を修正したのでしょう?

このマシン、私は一度も動かしていません。「捨てるならくれ」のパターンで入手したのだと思います。
動かしてみたい気もするのですが、キーボードが見当たらないのと、15.7kHzまたは24.8kHz対応のディスプレイの問題があって難しそうですね。

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