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Exabyte EXB-8200 (分解編)


2台あるEXB-8200の1台を開けてみました。

上カバーを開けたところ
上カバーを開けたところです。

手前側にはメカデッキがあり、奥には5枚の基板が見えています。
メカを外すのは大変そうなのと、元に戻せる自信が無いのでとりあえずパスすることにします。

1枚目基板
基板は手前側から見ていくことにします。

1枚目は部品面が前を向いていました。アナログ系ですね、特に右側は単独のトランジスタが並ぶディスクリート回路です。
左上のコネクタにはシールド線が接続されていました。

2枚目基板
これは2枚目です。2枚目以降の基板はすべて部品面が奥を向いています。

この基板にも電源ICやらアナログのコンパレータやマルチプレクサ等がありアナログとディジタルの混在です。
左下には「SPARE」なんて書いてある空きパターンがありますね。改修を想定しての準備でしょうか。

3枚目基板
3枚目は一転していかにもディジタルという感じになっています。

カスタムらしきQFPが多いですが、わかるものを見ていきます。
左上に2つ、右の方に1つあるM5M5165FPは8k×8bit SRAMです。「-12L」は120ns品、「-70L」は70ns品です。中央上のN82S191AAは2k×8bit、右下の方のN82HS321AAは4k×8bitのバイポーラのPROMです。どちらもアクセスタイムが30ns程度の高速なROMで、一度プログラムしたら消したり書き直すことはできません。
カードエッジのところに並んでいる74ACT245,PC74HCT245T,74HCT244Dは単なるバスバッファです。

4枚目基板
4枚目はマイコンですね。

右端のシールの張られたM5M27C256AK-15は32k×8bit 150nsのUV-EPROM、ファームの格納用でしょう。
この基板にもSRAM M5M5165FPがいます。3枚目基板のは「-15」の150ns品、1つのセットで3種類も使い分けていますね。
PLCCのM80C154がマイコン、MCS-51シリーズの一員です。ROM無しで256バイトのRAMを内蔵していますが、きっとM5M5165FPをROMと一緒に接続しているのでしょう。

5枚目基板
最後の5枚目はSCSIインターフェイスの基板です。

左のM5M44256BP-10は256k×4bitのDRAMですが、3個使いというのは珍しいです。バッファだと思いますが、8ビットのデータに4ビット分の管理情報か何かを加えているのかもしれません。
コネクタの下のWD33C93JMがSCSIコントローラです。

通してみるとカードエッジのピン数と位置がバラバラです。最初から各ボードの役割が決まっているためで、PCの拡張スロットのようなものではないからです。おそらく組み立て時の間違いを防ぐためでもあるはずです。
カードエッジのソケットの並ぶ基板も見てみたいところですが、メカデッキを外さない以上裏から見るしかありません。

下カバーを開けたところ
ということで底のカバーを外してみたのですが、面白くないですね。

おそらくメカ制御の回路(これまでの5枚にそれらしい回路がなかったので)だと思うのですが、裏からではサッパリわかりません。隙間から覗くと左下の部分にはROMがいます。
左上のところはカードエッジのソケットが並んでいる部分、見事にバラバラですね。

参考文献・関連図書: 
M5M5165P,FP-70,-10,-12,-15,-70L,-10L,-12L,-15Lデータシート, Mitsubishi Electric.
82S191/82S191Aデータシート, Philips Semiconductors.
82S321データシート, Signetics.
MSM80C154S/83C154Sデータシート, Oki Semiconductor.

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