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続・SN74141を試す


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SN74141を試すで触れた消灯しているはずなのに中央がボーっと光る問題、思い当たることがあると書きましたが、対策が効いてほぼ原因が確定したのでそれについて書きたいと思います。

実は、ヒントになることはニキシー管を点灯してみたにも少し書いています。

あの時はこんな現象は起きていませんでした。

何が違っているかというと、カソードを1本ずつ手でGNDに接続していたのをSN74141で切り替えるように変更したことです。

通常のオープンコレクタ出力と異なりSN74141の出力には以下の図(SN74141データシートより抜粋)のようにツェナーが入っています。

これにより出力端子の電圧は一定以下に抑えられており、その電圧は60V以上とされています。

一方、Z573Mの点灯電圧は120V~150V程度です。

もしSN74141の0~9の出力いずれかがONして点灯していればその電流によってアノード側に入れてある抵抗の電圧降下で管には適正な電圧がかかります。

ところがすべてOFFして消灯すると電圧降下が無くなるのでアノードの電位は230V付近まで上昇します。

それでもカソードが開放されていれば問題なかったのですが、ツェナーのおかげでOFF時でもカソードの電位は80V付近(実測)なっており点灯条件を満たしてしまうのです。もっとも放電が始まって電流が流れればアノード電位は低下するので、ギリギリの電流が流れ続けることになります。それでボンヤリ光っていたわけですね。

このことに気付いたきっかけは、この現象が起きているときにSN74141に接続されていないd.p.のカソードを手でGNDに接続してみたところ現象が消えて小数点のみが点灯したことでした。

原因がわかれば対策は簡単です。

DC/DCコンバータのフィードバック抵抗を変更して電圧を230Vから180V付近まで下げました。

これでOFF時に放電開始しないはずです。実際に問題の現象はきれいに消えました。

参考文献・関連図書: 
SN74141データシート, Texas Instruments.
Z573Mデータシート

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