2016-04-14 22:04 — asano
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今回は電気の「で」の字もありませんが、HEMMI社製の計算尺 No.2634 です。
上側のケースは皮製ですが、状態は悪くありません。
本体の構造ですが、上側の「K」「DF」と下側の「D」「A」は固定されており固定尺と呼びます。中の「CF」「CI」「C」は左右にスライドするようにできており滑尺と呼びます。また全体を跨ぐように赤い線の入った透明な部品(カーソルと呼びます)があり、接しない目盛りを読むことができるようになっています。これらを使って乗除算、2乗、3乗、平方根、立方根などが計算できます。
例えば 1.5×3.5 の計算は次のように行います。滑尺をスライドさせC尺の 1 をD尺の 1.5 に合わせます。C尺の 3.5 の位置をD尺で読むと解の 5.25 が得られます。
もう一例、√20 を求める場合は、A尺の左から2つ目の 2 の位置(1つ目の 2 の位置だと√2 になります)のD尺を読みます。A尺とD尺は接していないのでカーソルが必要になりますね。ちなみにD尺の代わりにC尺を使えば同時に乗算も行えます。
滑尺は引き抜いて裏返すこともでき、裏面には「TI2」「TI1」「L」「SI」の尺があります。tan, sin, exp, ln が計算できるようになります。
えっ cosはどうするかって、90°ずらせばsinと同じでしょ。
例えば sin 45° でしたら、SI尺の90°をD尺の 1 に合わせ、SI尺の45°の位置をD尺で読みます。これは逆数になっているので注意が必要です。
実はこの計算尺、母が昔使っていたものらしく私は詳しい使い方は知りませんでした。いろいろ試しながら上の説明を書いたのですが、一般的なやり方ではなかったり、間違っているかもしれませんのでご了承ください。
そういえば小学生のころ三角定規の目盛りを突き合わせてスライドさせて遊んだ記憶がありますが、加減算ができるんですよね。1桁程度の加減算ができても嬉しくありませんが(小学生にとっても)、対数目盛りにして乗除算ができるようにした計算尺は実用品だったんですね。
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