Intel P8052AH-BASIC
BASIC内蔵マイコンで取り上げたものをもう一つ入手できました。
IntelのP8052AH-BASIC、全体が梨地で表示部分だけツルツルなのは他社ではあまり見かけませんね。
8051のROM,RAM容量を増やした8052(これらからROMを取り除いたのが8031,8032です)のROMにBASICインタープリタを格納したものです。
BASIC内蔵マイコンで取り上げたものをもう一つ入手できました。
IntelのP8052AH-BASIC、全体が梨地で表示部分だけツルツルなのは他社ではあまり見かけませんね。
8051のROM,RAM容量を増やした8052(これらからROMを取り除いたのが8031,8032です)のROMにBASICインタープリタを格納したものです。
SN74LS181Nと類似のデバイスが他にも買ってありました。
やはりTexas Instruments社製のSN74S381N、これも4ビットのALU(Arithmtic Logic Unit)です。これはピン数を20ピンに収めているので当初から通常の300mil幅のパッケージになっています。
181との機能的な大きな違いは181が32通りの演算に対応していたのに対し381では8通りになっていることです。これだけだと381の方が劣っているように聞こえますが、181では内部の都合で多数あった演算の内で意味のあるものだけを選べるようにしたのが381と理解した方が良いと思います。
手配していたロジックICが到着したのでSBC6303ルーズキットにMC6803を載せて試してみることにします。
そのままではMC6803を動かすのに支障があるので一部変更しています。
まずNMOSのMC6803と組み合わせるのに74HCシリーズはマズいので74HCTシリーズに換えます。キット資料によればLS/ALS/ASとありますが、VIHの問題なら74HCTでもいけるはずです。
前回私がハマったところの詳細を残しておきます。
Z8にはレジスタファイルと呼ばれる256バイトの空間があります。これは通常のメモリ空間とは別に存在し、内蔵ペリフェラルのレジスタや汎用レジスタなどが配置されています。Z8613ではアドレス0x80~0xEFまでは未実装になっていますが、デバイスによってはフル実装されていたりバンク切り替えによって拡張されているものもあります。
このレジスタファイルへのアクセスには2種類あり、命令によってどちらが使えるかあるいは両方かが決まっています。
一つは8ビットのアドレスを指定する方法で、どこにでもアクセス可能な代わりに命令長は最低でも2バイト必要です。アセンブリ言語での記述は単に8ビットのアドレスを書きます。
もう一つはアドレスを(下位)4ビットだけ命令の中で指定し、アドレスの上位は別途RP(Register Pointer)レジスタで指定しておく方法です。アセンブリ言語での記述はr0~r15と書きます。命令長が短くなるほか、RPレジスタを変更することで割り込みでの退避・復帰を高速に行なうことも可能です。
いろいろやっているうちに何とか動き始めました。
まずはシリアルポートです。
Z8のシリアルはちょっと変わっていてシリアルのステータスレジスタがありません。それでは受信完了などをどうやって知るのかというと、割り込み要因レジスタを読むのです。ここまではマニュアルを読んでわかっていたのですが...
マニュアルを読み直していると、たとえ割り込みを使わないでポーリング処理をする場合でも一度EI
命令を実行しないと割り込み要因レジスタが有効にならないのだそうです。
ポーリングでやるつもりでマニュアルの割り込みの部分をちゃんと読んでいなかったので気付かなかったのでした。
指示通りに初期化するとあっさり動くようになりました。
パラレルの方はアセンブラが原因でした。
前回書いたようにタイマT0の設定は出来ていました。パラレルポートも試しにプルアップ・プルダウンしながら電圧を測ると出力に設定されているようです。それなのに出力すべきデータが設定できていませんでした。
何が違っているのでしょう?
ボードも出来たし、アセンブラも用意できたので、いざ動かそうとしているのですが...
予想外に苦戦中です。
まず簡単に動作すると思っていたシリアルが動かない。
ならばとパラレルポートに出力させようとしたのですが、これも出てこない。
こんな基本的なものが動かないとなるとプログラムが走っていないのではという疑いがでてきます。使っているZ8613はパッケージの隅が欠けているくらいなので生きていない可能性すらあります。
小さなことでも良いのでプログラムが走っている証が欲しいところです。
ROMから命令フェッチしているのがわかればCPUが生きていることがわかります。オシロスコープでもあれば良いのですが、持っているのは古いアナログのものだけ、それもすぐには出てきません。
ハードウェアが出来たら次はソフトウェアです。
Z8はハンドアセンブルできないほど複雑ではありませんが、アセンブラくらいは欲しいところです。今回のZ8だけでなくSBC6303ボードのHD63C03やMC6803、さらには手持ちのいろいろなプロセッサにも使いたいので出来れば多くのプロセッサに対応しているとありがたい。
ということで候補に挙がったのが「The Macroassembler AS」です。
開発ペースは遅い(というか止まっている?)ようですが、現時点でかなりの数のプロセッサに対応しています。8ビットが中心ですが、16ビット以上にも一部対応といったところでしょうか。マクロは使えますが、リロケータブルオブジェクトの出力は出来ません。
GNU binutils(の中の「as」)にも期待していたのですが、こちらは上とは逆で32ビットが中心で残念ながらZ8には非対応でした。