パーソナルなコンピュータのメモリ事情 (第4回: 8ビット後期)

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8ビット中期」で書いたバンク切り替えという手法はメモリ空間をいくらでも増やすことができるものですが、活用するプログラムを作成するのはかなり大変です。GVRAMなどには向いていますが、メインメモリを64kを超えて拡張してもなかなか有効には活用されません。RAMディスクなどとして使われることが多かったと思います。

その中でMMUを搭載してこれに立ち向かった機種もいくつかありました。バンク切り替えと大きな違いは、バンクではCPUのメモリ空間の特定の場所にしかマップできませんが、MMUでは好きな場所に出現させることができます。

シャープのMZ-2500や日立のS1がそうです。

パーソナルなコンピュータのメモリ事情 (第3回: 8ビット中期)

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前回書いたように初期のパソコンではCPUのメモリ空間(64kB)は十分なものでした。ところが程なくして不足するようになります。

1981~1982年ごろ発売の代表機種にはこんなものがありました。

パーソナルなコンピュータのメモリ事情 (第2回: 8ビット前期)

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最初はオプションとしてフルキーボード・モニタ(多くはテレビで代用)出力・増設メモリを載せてBASICが使えるといった状況でしたが、やがていわゆる「パソコン」と呼ばれるものが登場します。

日立のベーシックマスター、シャープのMZ-80K、NECのPC-8001等です。

パーソナルなコンピュータのメモリ事情 (第1回: パソコン以前)

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今回から数回にわたって「パーソナルなコンピュータのメモリ事情」を書いてみたいと思います。「パソコン」としないのは個人でプログラムできるコンピュータとしてもう少し広く考えているからです。

日本では上の条件を満たす最初のグループは半導体メーカがトレーニングキットとして販売したマイコンボードでしょう。本来はエンジニア向けのものですが、ホビーストが飛びついてブームとなりました。

メーカとしてはこれで自社のマイコンを知ってもらい、製品に採用して欲しいというのが本音のはずです。採用されればマイコン(半導体)が大量に売れることが期待できます。
一方ホビーストは自分用の1台があればよいわけですから、半導体の売り上げにはほとんど貢献しません。それでもこのムーブメントには将来性を感じたのでしょう。出荷を絞るではなく、改良して後継機も出てきます。

その他アメリカからAltairやIMSAIを輸入したり、個人で自作することも多かったようです。

代表的なものをいくつか挙げてみます。カッコ内はソケット等で増設可能な最大容量です。

Zilog Z8030 SCC

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以前Z85230を紹介したことがありましたが、その元になったのがこれです。

Z8030 SCC
Z0803006PSC、SCC (Serial Communications Controller)と呼ばれるシリアル通信のデバイスです。「Z-SCC」とあるのはZ-Bus (Z8000 CPUのバス)用のアドレス・データがマルチプレクスされたものだからで、非マルチプレクスのZ8530には単に「SCC」と書かれています。

Zilog Z8010 MMU

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先日のNS32C201とともに入手したデバイスです。というよりこちらがメインでNS32C201がついでだったのですが。

Z8010 MMU
これはZ0801006PSC、Z8001用のMMUです。

これは6MHz品ですが、他に4MHz,8MHzのものが存在するようです。持っているZ8001 CPUが6MHz品なのでMMUだけ8MHzでも意味がありませんのでこれで十分です。
これは1992年製、「MH」は何の意味でしょう? 工場か製造国の記号なのではないかと想像していますが確かなことはわかりません。

Sony PCG-505V

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今回のものは私のものではなく、父が昔使っていたものです。

PCG-505V
SonyのVAIO 505Vです。奥のヒンジの間にはバッテリがあったのですが、見当たりません。使えなくなって処分したのではないかと思います。基本家で使っていたので、無くても困らなかったのでしょう。

ロゴ等を逆さに(使用状態で正しい向きに)するのはこの頃始まったような気がしますね。
ちなみにこの「VAIO」ロゴですが、凹凸は無く単なる印刷です。

NS32C201確保

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前にNS32016のところでNS32201を手に入れないとと書きましたが、この度ついに入手できました。

NS32C201 上面
NS32C201N-10 TCU (Timing Control Units)です。1988年製のプラスチックパッケージ入り10MHz版、オリジナルのNS32201はバイポーラプロセスでしたがこれはCMOS化されたものです。

これはタイミングに関するいくつかの機能を1つにまとめたような石ですね。

Exabyte EXB-8505 (分解編)

今回はExabyte EXB-8505を開けて中を覗いてみました。

上面
カバーを外して上面から見たところです。

中央に見える傾いた円筒は回転ヘッド、ヘリカルスキャンの心臓部です。

基板は奥に1枚、その手前メカとの間に1枚、左側にも1枚見えています。

下面
下面側です。

殺菌灯

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今回はZ80ボード 3号機MC68kボードの開発時に活躍したものです。

器具外見
外見はどう見ても熱帯魚の水槽の照明ですね。コードの途中にテープが巻いてあるのも怪しさ満点です。

ラベル
ラベルを見るとしっかり「観賞魚用蛍光灯」と書かれています。これを開発に必要なある目的のために転用していたのでした。

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