2019-02-07 23:17 — asano
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今回のものもあまり馴染みがないであろうマイコンです。
これはIntelのC8095-90でMCS-96ファミリの一員です。MCS-48 ⇒ MCS-51 の先に位置していて、A/Dコンバータや乗除算器を内蔵した高機能なマイコンです。
中でも特徴的なのが High Speed I/O Unit(HSIO)と呼ばれるサブシステムです。あらかじめ条件を設定しておくことでソフトウェアの介在なく一定の動作を行うことができます。例えば入力ピンの立ち上がりを検知してその時刻(タイマ値)を記録しておく、指定の時刻に出力ピンを変化させたりA/D変換を開始するといったことが可能です。
メモリ空間は64kB、コントローラ向けですからそう大きな容量は必要ないとの判断でしょう。
ソフトウェアのアーキテクチャは独自となっており、命令表を見る限りごく一般的な印象です。しいて言えば3オペランドの演算命令があることや、JMP,CALLが基本相対アドレスのみ(インダイレクトは絶対アドレスです)というあたりが特徴でしょうか。
型番の付け方は以下のようになっています。
まず809XはROM無し、839XはマスクROM、879XはEPROMまたはOTPです。
次に8X95は48ピンDIP(A/D付き)、8X96は68ピンのA/D無し、8X97は68ピンまたは64ピンのA/D付きとなっています。68ピンはPGA,PLCC,LCCのいずれかで、64ピンはShrink DIPです。
これらの組み合わせがすべてあるわけではありません。
裏側を見るとマレーシア製であることがわかります。
上辺中央がちょっと欠けているのが気になりますね。もう一つ入手できないか探してみたほうが良いかもしれません。
この石が生きてさえいれば動かすのはそう難しくはなさそうです。バスは8086系とほぼ一緒です。アセンブラもThe Macroassembler ASが対応していました。
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