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パーソナルなコンピュータの入力装置事情 (第3回: ジョイスティックとライトペン)


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コンピュータのパーソナルな使い道というとゲームが重要な位置を占めるのは今も昔も変わりありません。

キーボードでも操作できますが、本格的にプレーするためにはジョイスティックが欲しくなります。前回(第2回: キーボード)でも書いたように壊しても簡単に交換できなかったことも理由の一つかもしれません。

形式としては少なくとも日本ではレバー(上下左右のスイッチ)とボタンが2つというのが一般的でした。
Apple IIなどはレバーをスイッチではなくX軸とY軸のアナログ値として読めるタイプだったと思います。

NECのPC-6001やMSXなどホビー向けの機種は専用のコネクタを持つものがありました。D-Sub 9ピンのコネクタ(いわゆるATARI仕様)が2つ付いているのが多かったと思います。

専用端子のない機種では以下のような接続方法がありました。

  • キーボードのマトリクスに並列に接続する
    ほとんどのゲームはキーボードで操作できるのでキースイッチと並列に接続してしまいます。ソフトの変更なく使用できるメリットがありますが、キー割り当てが特殊なものへの対応が困難なのと、パソコン本体を分解して内部のコネクタに接続する必要があります。当然、パソコンの機種ごとの専用になります。
  • 専用カードを拡張スロットに挿入する
    大抵はサウンドカードに一緒に搭載されていることが多かったです。初期のサウンドカードが主にゲームのためであったことや、AY-3-8910やYM2203CといったサウンドICに搭載されていたI/Oポートを利用するためです。ゲームなどのソフトウェアが対応している必要があります。コネクタは前述のATARI仕様が一般的です。
    PCのゲームポートもサウンドカードに搭載されることが多かったですがあちらはD-Sub 15ピンです。
  • プリンタポートなどに無理やり接続する
    自作記事などが無かったわけではありませんが、ソフトウェア対応が問題となります。今のようにデバイスドライバを登録する仕組みなどは無かったのでパッチ当てなどが必要です。

キーボード直結方式以外では積分時間を測ることでアナログ入力が可能なものがあり、前述のアナログ式のジョイスティックのほか、パドル(ブロック崩しなどに使うツマミ)や、タッチパッドなどもありました。

ゲーム用の入力装置といえばライフル銃もありましたね。パソコン用のものは見たことがありませんがテレビゲームとしては古典的なもののひとつです。

あれは銃身の奥に光センサがあってモニタ(テレビ)の画面の光を検知します。光ったタイミングでビデオ回路がどの座標をスキャンしていたのかを調べて銃身がどこを向いていたのかわかるはずなのですが、本当にそこまでしていたのかなぁ?

同じ原理でパソコン用にライトペンというものがありました。ライトペンで画面上をタッチするとその座標が読み取れます。

映画「ダイハード2」でILSをいじって墜落させるシーンで使われています。

以前自作してPC-8001mk2で試したことがあります。使われていたCRTCのμPD3301の制限でキャラクタ単位でしたが、原理的にはもっと細かく読めるはずです。

昔のモニタはフレームバッファなど無く入力される信号とブラウン管のスキャンが一致していたのでこんなことが可能でした。


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