2017-08-23 09:36 — asano
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今回は主にアメリカで使われている命名法について書いてみたいと思います。
それはJESD370B Designation System for Semiconductor Devicesという規格に基づいたもので、元々RS-370-Bと呼ばれていたものがRS-370-B ⇒ EIA-370-B ⇒ JESD370Bと変わってきています。
型番の構成は「2N2222A」を例にとると次のようになります。
- 数字:ここでは「2」
- 文字:ここでは「N」
- 数字:ここでは「2222」
- 文字:ここでは「A」
それぞれについて見ていきます。
まず第1項の数字は(有効電気的接続 - 1)となります。同じ素子が複数ある場合は1素子の接続数を用い、接続数が異なるものがある場合は最大のものを用います。「4」を超える(接続数が5を超える)場合は「4」とします。
第2項の文字は通常「N」です。
ただしパッケージに未封入のものは「C」となり、「C」を「N」に替えたデバイスと同じ特性を示すものに使用します。「C」の付くデバイスが単独であることはありません。
第3項の数字は第1項で定まる分類ごとに21からの連番で付けられます。
JIS・EIAJ同様に登録順なので数字に意味はありません。違うのはメーカごとではないということ、1社が登録すれば、他社の同仕様のものにも同じ型番が使用されるということです。
第4項の文字は必要に応じて以下のような文字が付加されます。
- 変更を加えたときにA,B,C,D,E,F,G,H,J,Kと順につけます。
- ダイオードで電気的・機械的に同一だが極性が逆のものにはRをつけます。
これらは組み合わされて使用されることもあります。例えば逆極性のものが変更された場合は「AR」などとします。
第4項のあとにさらに以下のような文字が付加することがあります。
- 登録されているものよりリード線が短い場合に「S」をつけます。
- 登録されているものよりリード線が長い場合に「L」をつけます。
- マイクロ波用ダイオードで「M」「MR」を付けることがあります(詳細省略)。
機能・構造による分類(JIS・EIAJでの第3項)をしていない以外はJIS・EIAJとよく似ています。特に規格書を読むと(英語と日本語の違いはありますが)定義がそっくりだったりします。
便利なのは第3項のところでも書いたように、メーカが違っても同仕様のものは同型番であることです。他社同等品を探さなくて済みます。
逆に不便なのは型番から素性がまったくわからないことです。
例によって詳細は規格書を確認するようにしてください。
次回はヨーロッパで広く使われているPro Electron型番について書く予定です。
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