2016-06-17 23:58 — asano
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これは学生時代に研究室に持ち込んでいたPCです。マスターになって机を持てるようになったのでX端末の代わりにしていました。
左側は3.5インチのFDDです、大きさの参考にしてください。POWER, RESET以外にTURBOスイッチがあるのがこの時代(90年代前半)のPCの特徴です。別にこれを押すとオーバクロックになるわけではありません。ONにして使うのが普通で、OFFにすると遅くなります。まだソフトでタイミングを取っているものが残っていたためらしいのですが、私は当然常時ONで使っていました。
エンブレムの「GLORIA」は確かケースを扱っていたグロリアシステムズという会社のだったと思います。秋葉原では珍しく昭和通りの東側にあったような。そういえば昔、同じ名前でPC-8001等の互換機のキットを販売している会社があったのですが、もしかして同じ会社だったのか?
左のスイッチは110V/220V切替スイッチ、この電源はフロントのスイッチで電源の1次側を切っているのでリアに1次側の電源スイッチはありません。その右が電源コネクタ、上は普通のAC INですが、下はモニタへの電源供給コネクタです。未接続時でも電圧が印加されるので当然メスです。モニタに付属の電源コードも普通のプラグではなくここに挿すようになっていることも多かったですね。このコネクタが電源スイッチに連動していたかどうかは、自信は無いのですが連動だった気がします。
右の大きな丸いコネクタはDIN 5Pコネクタでキーボードを接続します。今PCのキーボードはUSBが多くてPS/2も残っているといった状況ですが、PS/2の前がこのコネクタで、ATコネクタなどと呼ばれていました。信号的にはPS/2と同じで、コネクタ形状だけ変換してやれば相互に使用可能です。
この頃のマザーボードにはほとんどI/Oは搭載されていなくて、必要なものは拡張カードが必要です。VGAもシリアルもパラレルもFDもHDもまったく付いていないのが普通でした。もちろんサウンドもネットワークも無しです。USBなどまだ世の中に存在もしません。
左の拡張スロットにあるのはマウスのコネクタです。これはPS/2ですね。この頃はまだシリアルポートに接続するマウスも残っていました。
右下のスロットはSCSIカードですね。このカードにFDのI/Fも載っていたはずです。
とここまで書いてきておかしな事に気づきました。スロットが足りない...
X端末として使うのに最低限必要なのはVGA, マウス, ネットワークです。あとVGAとネットワークを挿さないといけないのですが空きがないですね。修了して研究室から引き上げた後に構成をいじったみたいです。
一つの可能性は3つのスロットを次のように使用する場合です。
- VGAカード
- ネットワークカード
- マルチI/Oカード (HD, FD, 2S, 1Pなど)
最後の2S, 1Pはシリアルが2つとパラレルが1つの意味で、当時I/Oカードの説明によく使われた表現です。HDがあるのでブートでき、マウスはシリアルに接続します。
もう一つの可能性は3つのスロットを次のように使用する場合です。
- VGAカード
- ネットワークカード(ROM搭載)
- マウスコネクタ
これだとディスクレス構成になります。当時OSは386BSDかFreeBSDだったはずなので起動用のROM(おそらく2764)を焼いてネットワークカードに挿せばネットワーク越しに起動できました。ただ個人PCのディスクイメージを研究室の共有マシンに置くのはあんまりなのでこの可能性は低いかな。
なにしろ20年以上前の話なので記憶がはっきりしません。
カバーを開けてみましたが配線がかなり外されていています。HDDもブラケットだけが残っています。
一緒に使っていたモニタはお亡くなりになって捨ててしまったのですが、箱だけ残っていました。9インチの白黒モニタです。確か800x600で使っていたと思います。
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