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TI SN74LS181N


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そのうち手に入らなくなるかもと思って買い込んだ74シリーズTTLの74LS181です。

SN74LS181N
TI製のSN74LS181Nですね。4ビットのALU (Arithmetic Logic Unit)つまり演算器です。

近頃74シリーズのICは単純なゲートやバッファ・ラッチを残して消えていっています。もう新たな回路を設計するなら74シリーズ等は使わずFPGAやゲートアレイを使う時代になっていて、74シリーズの出番はFPGA等を使うまでも無い単純なものだけです。
そんな状況の中でALUなどは真っ先にFPGA化される運命にあり、74シリーズとして存続させる理由は無いと判断されたのでしょう。気が付くと入手困難になりかけていました。

ところでコンピュータを自作するといったらどんなものを想像するでしょうか?
90年代以降でしたらマザーボード・ビデオボード等の実装済み基板を買ってきてコネクタを接続してネジで固定すればPCが完成します。
80年代だとCPUなどのICは買ってくるとしても基板は自分でハンダ付けして配線するものでした。ここでも以前紹介したZ80ボード 3号機MC68kボードなどがそうです。
それ以前だとCPU自体を設計して製作するものでした。

私は80年代以降のコンピュータ自作の経験はありますが、それ以前のCPU自体を設計・製作するというのは経験がありません。いまさら実用的な意味はありませんが、一度はやってみたいと以前より思っていてアイデアを時々考えたりしていました。その場合何らかの形でALUは必要になってきます。
もちろん実用性を無視して作るわけですからNAND等のゲートを組み合わせてALUを作っても良いのですが、ALUというのは面倒なだけで面白みの無い部分です。乗除算回路なら工夫の余地もありますが、加減算や論理演算の回路は誰が考えても同じようなものになります。どんな命令体系にするのか、レジスタ構成はどうするのか、といったことに関心は向き、ALUを自分で作ろうとはなかなか思いません。

そんな中で将来の入手性に不安が出てきたのでとりあえず必要そうな分を買い込んでいたのです。まさか32ビットを自作したりはしないだろうということで16ビット分の4個、さらに予備でもう4個確保していました。

将来本当に作るのか、作るとしてFPGAではなく74シリーズで作るのか、無駄になる可能性も大きいですが、ALUが無いという理由で諦めるのは癪ですし、そう高価なデバイスではないので、まあ良いかなと考えています。
FPGAで作ればこんなもの不要なのですが、どうも「ソフトウェアでのエミュレーションと何が違うの?」という疑問を感じてしまうので、作るなら74シリーズで作りたいなぁ。

ところで74シリーズのデバイスで幅広(600mil)は珍しいですね。他には74154 (4-Line to 16-Line Decoders/Demultiplexers)くらいしか見た記憶がありません。


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